佇まいを英語ではappearance(外観)あるいはshape(形)となるが
日本語の佇まいにはもっと深い意味を持つ。
そのものが持つ歴史や雰囲気が醸す
叙情的な感覚を表す言葉であるように思う。
長い時間の中で醸される造形や色。
風化によって作り上げられるこの佇まいに魅力を感じる。
ただ古いということではなく
そのものが持つ歴史や物語を想像することが楽しいのである。
歴史的な名所旧跡はあまたあるが、
名もなき建造物やモノにめぐりあえた時
ひとり悦に入るわけである。
しかし、このような名のなきモノ達は
いずれ跡形も無く私たちの前からなくなってしまう運命をもつ。
だから、こうして記録として撮ることが
いま、せめて私たちが出来ることなのだと思う。
Posted by I.Tchi at June 14, 2015