新!編集人の独り言

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ROAD-TO ~ 夢名塾夢の島大会への道

2008-12-04 05:06:15 | Weblog
「自分ですか?えっと・・・・あ、大丈夫です。参戦させてもらいます」
加藤まこと選手は相変わらずのさわやかな笑顔で代表に答えました。
「で、誰なんですか?相手は」
「なべさんです」
「えっ・・・自分とですか?」
「うん、そうだよ」
「うーん・・・渡辺さんですか・・・」
「なべさんからのリクエストなんだよね。加藤まこととやりたいっていう」
「自分でいいんですか?」
「なべさん、今回は若手の実力者とやりたいそうなんですよ。で、言ってたのが『加藤まことのフルスペックバージョンとやってみたい』だって」
「ええっ?なんですかそれは」
「つまり、加藤まことは実力を全部出し切っていない、どこかに遠慮があるってことを言いたいんじゃないですかね」
「いやぁ、参ったな。そんなつもりないんですけどね」
「今回は茶太郎とかカトレンジャーとかないんだから、自分のもっとも得意とする部分で勝負すればいいんじゃないかなぁ。逆にその方が『らしさ』が出てくると思うし」
「わかりました。ちょっと考えてお返事します」
そういうとちょっとだけ困惑気味に首を捻りながら練習に戻っていく加藤選手。
とりあえずはなべさんの相手はほぼ決定、後は・・・

大阪世界館のリングにその男はいました。
全身から漲る殺気。そして相手を射るような視線。
これぞまさに『武道家』という雰囲気を漂わせながら、その男はリングという決闘場で闘っていました。
「角館長」
代表が呼び止めると、彼はリング上と変わらない威圧感のある目で振り向きます。
「はい、私が角ですが」
「私、夢名塾の代表です」
「ああ、あなたが。はじめまして、角英輝と申します」
「実は年末の大会に出てもらいたくて承諾をもらいに来ました」
「大阪までですか?その為にわざわざ?」
「それだけではないんですけど、一度大阪の拳狼といわれる由縁は見たかったものですから」
「ああ、よくご存知ですね。そのキヤッチフレーズは自分の友人がつけてくれたんですよ」
「凄いですね。驚きました」
「ありがとうございます」
「そこでお願いなのですが、12/27うちの興行に出ていただけませんでしょうか?」
「自分がですか」
「お願い致します」
「それは構わないのですが・・・相手は誰でしょうか?」
「今候補に挙がっているのはガッツワールドという団体のレオナルド高津選手ですね」
「ああ・・・見たことはありますよ。柔道着を着てましたよね」
「そうです」
「・・・自分は自分のスタイルを貫きますけど、それでいいんでしょうかね」
「いえ、是非そうしてください。そうでないと意味がないんです」
「相手は承知の上ですよね」
「言っておきますが・・・うちはリングでおふざけをするつもりはありませんから。角館長が自分のスタイルを貫くと同じで高津選手も彼のスタイルを貫きます。彼はうちのリングでストライカーを相手に名勝負を繰り広げていますから、油断していると持っていかれますよ」
代表の挑発的な発言に一瞬ムッとする角選手。が、その次にはニコリと笑いながら・・・
「それを聞いて安心しました。要はあれですね、自分は殺気全開で相手を叩き潰せばいいって事ですね」

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