ベルト・バックル修理 革漉き・裁断 伊東金属製作所

革ベルトやバックルの修理、革漉き、革の型抜きその他、幅広く紹介して行きます。

ルイヴィトン バックル連結のがたつきとベルトちぎれ

2019-11-06 09:07:48 | ルイヴィトン修理

ルイヴィトンのベルト修理です。
ベルトの千切れと、リバーシブル回転軸部分のがたつきです。
どちらもよくある故障ですが、両方というのは珍しいです。


まずは分解してベルトをはずします。
がっつりと固着剤が入っていたので、真鍮のネジは外す際にだめになってしまいました。
分解を想定していない作りですね。
写真の水色のものが固着剤です。
ワッシャを使わないので、これを入れないとネジが緩んで脱落するのです。

しかし、ネジというのは、締めることも緩めることも両方できるからネジなのです。
外せないのであれば、ネジである必要はありません。
それこそ、カシメても打ち込んでもいいわけです。
ここら辺の考え方というのは、ちょっと工業国で仕事している日本人としては理解に苦しみます。
私ならこのネジは最低でも鉄、錆びを嫌うのであればステンレスを使います。
もちろんワッシャが入らないので、固着剤の使用は当然だと思います。


がたつきの原因、折れたバネです。
ここにバネ鋼という、鉄の一種を使っているのに、ネジに鉄を使わないというポリシーも、
日本人としては理解に苦しみます。
私ならここは鉄のバネを使いません。
汗や皮脂で酸化して折れますので。
交換に使うバネは、もちろんバネ鋼(鉄)ではなく、銅を主成分とするバネ用の合金で作られたものを使います。


千切れた部分を切り落して修復しました。
最小で作業しますが、1-1.5センチくらいは短くなります。


交換用のネジを入れました。
ステンレス製のプラスネジです。
この部分にはこの素材のネジがベストチョイスだと思います。
この部分はネジ径がISO(国際規格)に準拠していないものが使われているので、国内ではピッタリサイズのものが手に入りません。
なので、既成のネジからネジ山を切りなおして取り付けます。
ネジ山の径は違いますが、ネジピッチは同じ0.45なので、ダイスで切りなおせば入ります。

ただ、このネジはルイヴィトンのお店に行くともらえるとお客様から聞いたことがあります。
もし純正が良いのであれば交換していただけたらと思います。



作業受付はメールかLINEでのみ受け付けます。
画像が無いとどのようなベルトなのか、どういった作業なのかわかりませんので、お電話でのお問い合わせはお断りしています。
かならず作業対象の現品の画像を添えてご連絡ください。
お電話いただいても、メールかLINEで写真を送ってくださいと返答するだけになります。


値段が気になる方は、弊社ホームページをご覧になってみてください。

バックル部分の修理
ベルトの革部分の修理

こちらに事例と価格を記載していますので、ご自分のものと同じ症状があれば参考になるかと思います。
ブログだと年数経過して価格改定したり、消費税の税率が変わったりで更新しきれないので、ブログには価格を掲載しておりません。

持込は完全予約制です。
多忙のため、ご予約の無い方、ご予約時間から大幅に遅れる方はお帰りいただきます。
持込のご予約にも事前の画像送付が必須です。
持込は平日朝7時から17時までとなります。

LINEの場合、土日祝日でも時間があれば可能な限り返信してます。
しかし返信に時間が掛る場合もありますし、月曜まで返信できない場合もあります。
PCメールの場合は、土日のチェックはほぼ行いませんので、月曜になることが多いです。
よろしくお願いします。


伊東金属製作所
info@itokinzoku.co.jp
東京都足立区足立2-34-2
LINE ID:itokinzoku






コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« DIESEL ベルト修理 | トップ | 革の裁断 革漉き 2019.11.7 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ルイヴィトン修理」カテゴリの最新記事