8時起床。
朝顔の水やりをする。
朝食は蜂蜜入り豆乳ヨーグルト。
妻と娘は娘の保育園時代のお友だちと遊びに出掛ける予定になっているので、私はひとりでお出掛けさせてもらう。
10時半前に家を出て、まずは蒲田へ寄り道。
「きりん珈琲」へ伺う。
週末のランチタイムということで皆さん大忙しである。それでもリラックスできる雰囲気が保たれているのはすごい。
Instagramで紹介されていた冬季限定の「春菊・カリフラワー・モッツァレラチーズの味噌ペペロンチーノ」が気になっていた。
食事のお供はアイスコーヒー、その後のデザートでホットコーヒーを飲もう。
先述の味噌ペペロンチーノと、アイスコーヒーは水出し(エルサルバドル産オーロ・ラバド SHG サンタアナ)を選んだ。ランチタイムの料理にはサラダが付いてくるのが嬉しい。私はこのサラダ、特にドレッシングの味が好きだ。
ここで飲む珈琲、特にアイスコーヒーで感じられるスモーキーさが癖になる。今のところ自宅で淹れてもこのスモーキーさは全く出せないのだが、工夫次第で何とかなるのだろうか。
味噌ペペロンチーノは辛さ控え目で優しい味である。春菊の香りとカリフラワーの食感がうどんとよく合っている。冬の間にもう一度食べたい。
デザートは、珈琲とほうじ茶あんのプリン。ホットコーヒーはインドネシア産(ガヨ・ポンドック・バル スマトラ・マンデリンG1)を選んだ。
酸味がなくてコクが真っすぐに感じられる味である。私は基本的に酸味のある珈琲が好きなのだが、これはすごく美味しい。あと、カップがとても可愛い。
「珈琲とほうじ茶あんのプリン」という名前からすると甘み要素がなさそうなのだが、それぞれの味と香りがありつつ甘さもしっかりと感じられる。よく毎回こんな新しい味を思いつかれるなと感心させられる。
帰りがけに前日注文しておいた焙煎豆を受け取る。今回はルワンダ産の豆(ムササWSブルボンハニー)を選んだ。限定入荷だったことと、ハニープロセスのものに初挑戦してみたかったというのが決め手である。
蒲田駅まで戻り、多摩川線に乗る。
終点の多摩川で乗り換え。目指す方向にはとてつもなく大きな雲が待ち構えている。
目黒線・南北線直通列車に乗り、白金高輪へ。
先ほどの雲かはわからないが、地上へ出るとポツポツと雨が降っていた。
雲を抜け、南麻布方面へ歩く。
高級住宅街だが、お寺が点在していたり、古い集合住宅などもあったりして不思議な雰囲気の街である。
今日の目的地、駐日パレスチナ常駐総代表部(パレスチナ大使館)に到着。今日はここでパレスチナのクリスマスの過ごし方を学ぶ子ども向けのイベントが開催されており、子連れではないので私は参加できないが、同時開催されているチャリティーバザーを見に来た。
長らく欲しいと思っていたパレスチナ産のクフィーヤやオリーブオイル、連帯グッズに加えて、作り立てを販売していたファラフェルサンドを購入。久しぶりに英語でやりとりをしたが、案外自然と口から出てくるものである。
せっかくなので、近くにある有栖川宮記念公園で出来立てを食べよう。
銀杏がキラキラと降ってくる。
ファラフェルサンド、ナツメヤシのマドレーヌ、セージ茶。どれも初めて食べる。
「ファラフェル」とは中東地域で愛されているひよこ豆のコロッケ的なもので、おそらく香辛料と混ぜて揚げており、辛さはほとんどないがスパイシーな香りがする。ピタパンとの相性もよく、とても美味しい。
セージ茶はもっと癖のあるハーブティーかと思っていたが、爽やかな紅茶というイメージだろうか、ハーブ系の爽快感もありつつ甘い香りも携えた優しい味だった。
それにしても居心地の良い公園である。
ナツメヤシのマドレーヌ。ナツメヤシの良い香りが全体に広がっている。見た目より重厚感のあるしっとり感で美味しい。
食事を終え、公園を抜けて帰途につく。家の近くにこんな公園があったら子どもものびのびと遊べるだろう。大使館が集まっている地域だけあって園内で遊んでいる子どもたちの国籍は多様で、日本人は半分くらいだが、私が驚いたのはその日本人の子どもたちも軒並み流暢な英語で会話をしていることである。たまたまなのかもしれないが、麻布という地域の教育水準の高さを見せつけられたような気がして身が引き締まる。ポテンシャルは血統と本人の努力次第だが、親としてスタートラインをもう少し前に出してあげる必要があるのではないか、というようなことを考えさせられた。
帰りは広尾駅から日比谷線に乗り、中目黒で東横線に乗り換える。
15時半過ぎに帰宅。
チャリティーバザーで買ってきたグッズを開封する。クフィーヤは一般的な白黒のものと迷い、赤と緑も入ってパレスチナカラーが揃ったものを選んだ。Tシャツは気候的に来春まで出番はなさそうだが、その頃にはこんなことを言う必要がなくなっていることを切に願う。
オリーブオイルの使い方は妻にお任せ。色々とアイデアがあるようで、とりあえずは自家製ドレッシングを作ってくれるそうである。ミニポーチはデザインがお洒落で衝動買いだったので、使い方はこれから考える。
リストバンドは普段使っているサコッシュに付けよう。
手作りのクッキーもあまりに可愛かったので衝動買いした。
ほどなくして妻と娘も帰って来た。久しぶりに保育園時代のお友だちと会えて楽しかったようである。一方で、保育園時代にお互い結婚しようと言い合っていた仲良しのMくんには進学先の小学校で彼女が出来たらしく、その話になった際の娘の微かな表情の変化を私は見逃さなかった。普段は服装に無頓着で私に用意させている娘が今朝は自ら黒のワンピースを選んでいたのを思い出し、胸がチクっとする。
買ってきたばかりの珈琲を淹れる。今回選んだルワンダ産ハニープロセスの豆は、酸味は控えめでまったりした甘みとコクが特徴的である。これはかなり好き。
パレスチナ連帯クッキーは娘と一緒に食べる。しっとりとした食感で思っていたよりも甘みが強く、美味しい。娘も「これおいしい!」と喜んでいた。スタッフの方が22日の下北沢(「パレスチナに出会うマーケット」in 下北沢ボーナストラック)でも販売されると仰っていたので、もう一度買いに行こうか。
早めに入浴を済ませる。最近は、娘の希望的にも年齢的な配慮からも、妻がいる時は母娘で入浴しているのだが、今日はちょうどお湯が溜まる頃に2人がケンカをした(というのは娘の視点で、私からすると至極真っ当な理由で妻に叱られた娘が拗ねた)ことで、棚ぼた的に娘とお風呂に入ることが出来た。
夕食は中華丼。私にとっては妻の手料理の中で一番と言ってもいいほど好きな料理だが、娘はあまり好んでおらず、引き続きご機嫌斜めである。めちゃくちゃ美味しいと思うのだが。
洗濯を済ませ、娘を寝かしつける。妻と娘はいつの間にか和解(?)し、娘と一緒の布団で寝られるのではという私の希望は打ち砕かれた。
『菜食主義者』(ハン・ガン)、読了。
第1章までは「読みやすいけど全体的に薄味だな」という印象だったのだが、第2章でグッと惹き込まれて「これがノーベル賞作家か!」と感服した。ただ、第3章(最終章)が私には少し難解で、読後感としてはやや消化不良である。あと、これは訳の問題かもしれないが(第3章は特に)三人称の使い方が雑に感じられ、主語が誰なのかに意識が向いてしまって内容に入り込めないことが多かった。
第2章の出来事のあと、ヨンヘは夢を見なくなったのだろうか。もしくは、見たとしても怖がらなくなっただろうか。相変わらずお肉は食べられなかった(どころかそもそも食事をしなくなった)から見続けていたとも考えられるが、食事をしなくなったのはまた別の理由だし、私の読解力ではよくわからなかった。そういう意味でも、私は第2章から第3章へのつながりで躓いたのかもしれない。
色々とネガティブなことを書いたが、ハン・ガンの著作はまた読んでみたいと思う。
日付が変わる頃に就寝。