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万引き家族

2018年06月02日 21時48分26秒 | 映画 ま行
評価:★★★☆【3.5点】




駄菓子屋“やまとや”の店主の言葉が物語の分岐点となる。



高層マンションの谷間にポツンと取り残されたように建つ
古びた平屋の一軒家。
そこに治と妻・信代、息子・祥太、信代の妹・亜紀、
そして家の持ち主である母・初枝の5人が暮らしていた。
治は怠け者で甲斐性なし。
彼の日雇いの稼ぎは当てにならず、
一家の生活は初枝の年金に支えられていた。
そして足りない分は家族ぐるみで万引きなどの軽犯罪を重ねて補っていた。
そんなある日、治は団地の廊下で寒さに震えている女の子を見つけ、
彼女を家に連れ帰る。
ゆりと名乗るその女の子は、両親のともに戻ることなく、
そのまま治たちと暮らし始めるのだったが…。
<allcinema>



登場人物全員悪人という『アウトレイジ』があるなら
さしあたり、こちらは全員訳アリということになるのだろうか。

赤の他人の集合体が他から見れば家族のように映るが
その実態は。。。

当初、全員万引きするのかと思っていたが、実際行っているのは
父の治と長男祥太の二人だけだ。
妻の信代は服飾系のクリーニング店で働いているし
妻の妹亜紀はJKリフレ(女子高生のリフレクソロジー)で働き
一軒家の持ち主・母初枝の年金と、それなりの収入もあるわけだ。

しかし、どうも一家の大黒柱であるはずの治の自堕落な性格から
こういった家族が生まれてしまうのもそれなりなんだなーと。

インパクトある邦題から、もっと過激な内容と思っていたが
蓋を開ければ貧乏ではあるが人情味ある家族の温かい話として進み
終盤で、すべてが世間にさらされてしまう結果となっていく。

社会のルールから外れていたことは許されないが
この家族を完全否定することはできないだろう。

第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドール受賞作品。



【今週のツッコミ】
・日本の名優が勢ぞろいした家族と言ってもいいだろう。
 安藤サクラさんの映画を初めて見たが、さすが!上手い!
 豊満な全裸シーンの大サービスも。

・個人的に若手で押してるのが松岡茉優さんなんですね^^

・そしてなんといっても樹木希林氏の名演技に尽きる。

・5歳児ゆりちゃんのその後がすごく気になりますね^^;
 誘拐事件として取りざたされたが2か月間捜索願を出さない夫婦って。。。

・ジェニファー・アニストン主演の『なんちゃって家族』こちらも
 偽りの家族が犯罪を決行する映画だったけど
 目的がはっきりしていた分、サスペンス要素はあったな~。
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監督:是枝裕和
脚本:是枝裕和
音楽:細野晴臣
出演:リリー・フランキー/安藤サクラ/松岡茉優

『万引き家族』

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4 コメント

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Unknown (mariyon)
2018-06-18 17:33:54
家族中で万引きしている・・・わたしもそう思っていました。
母親はパート、父親は工事現場と一応職業があり、
なおかつ、家族としての形態を保っていました。
ウシジマくんに出てくるような、トンでも人生の人間じゃないけど、その分、現実感がありました。
特に、あの、家の中。
どうやってセットを作ったのかと言うくらいのリアルな出来。
汚くて、片付いていなくて、でも、みんなそれぞれの定位置があると言う感じ。
最初の安藤サクラが、台所の椅子に座って、ご飯を食べながら「返しておいで」と言うシーンが、ほんとリアルでした。
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mariyonさんへ (ituka)
2018-06-18 20:09:03
そうなんです!あの家の中のセットに感心した口です(笑)
狭くてごちゃごちゃしてるんだけどしっかり定位置はある。
これって経験者じゃないとあんなリアルな美術できないですよね。
安藤サクラさんの映画初めて見ましたが
なかなか存在感あっていい女ですね(笑)
終盤の全裸は大サービスですよね!

家族全員万引きして生計立てているパターンも観たい気がします^^;
返信する
こんにちは (ここなつ)
2018-07-13 18:20:03
こんにちは。
なんかあの祖母所有の薄汚い日本家屋がめっちゃリアルなような気がします。あの猥雑な感じが、一昔前の時代の「家族」を表していたような…。
生活するならあれで十分な訳だし。
返信する
ここなつさんへ (ituka)
2018-07-13 20:27:49
ほんと!新興住宅の中にポツンと立つ異世界のような空間でした(笑)
家族じゃないけど絆の部分は本物の家族以上に繋がってましたね。
あのまま生活するには、公的機関の絡みでやっぱりどこかでり破綻するんでしょうね。
生活保護とか視野になかったのかな~^^;
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