北海道新聞 2025年2月26日 18:35(2月26日 19:32更新)
枝についている小さな顔は、秋まで葉っぱが付いていたところで、葉痕という。このキハダという木の場合は、葉が枝に接続する部分が、Uの字の形になっていたのが分かる。目と口のような部分は、枝と葉との間で水や養分を運んでいた維管束の痕。顔の中心にある鼻は冬芽だ。春になったらここから葉を伸ばす。
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・・・・・アイヌ民族はこの実を料理や、かぜ薬に使ったという。
木の皮をナイフなどではぐと、その内側にキハダの名の由来でもある、鮮やかな黄色い皮がある。かむと、かなり苦い。こちらは漢方薬の原料になり、染め物にも使われる。(写真家・石黒誠)