ミケマル的 本の虫な日々

村上さん再読『国境の南、太陽の西』『辺境・近境』


 突然の村上春樹再読!

『国境の南、太陽の西』 1992年
『辺境・近境』 1998年


 まだまだ再読積読続けていますが、今回は突然村上さんの本にとびました😉

 JAZZの"East Of The Sun,West Of The Moon"という曲を最近練習しています。
「太陽の東、月の西」というタイトル。
 太陽の東、月の西にある特別な場所であなたと永遠に住みたいという愛の歌です。

 このタイトルを見た時に、こういう感じのタイトルの本があったよね?確か村上さんの本!って思って本棚を見たら、『国境の南、太陽の西』だったという😅
私の記憶ではエッセイと思っていましたが、読んだら小説でした・・・
そして、隣にあった『辺境・近境』が私がうっすらと覚えていたエッセイでした。

 以前も書いたのですが、私は一時期村上さんの小説はほとんど読まずにエッセイのみ読んでました。
実は『ノルウェーの森』がいまいち好きでなくて(あんなにヒットしたのにね)、それ以降しばらく小説読んでなかったのです。10年くらい前に急に小説読み出したらマイブームがきて、ほとんど読みましたが。

 ということで、この『国境の南、太陽の西』はオンタイムで読んだ最後の小説かもしれません。そして、ほとんど忘れてました。。。
主人公の男性の自分と心から共感できる人が欲しい❗️という気持ちが全編に出ているお話だったな〜〜と思います。そういう人を人生の初めの頃に見つけたのに、手を離してしまった後悔先に立たずという。
 相手の女性の境遇がミステリアスなのが解明されませんが、そこが村上さんの小説をちょっと怖くて魅力的にしているところかな。
 
 この主人公の心から共感できる人が欲しいっていうのはすごくわかるけど、私は今まで生きてきて、心から共感できる人はいないというのがブッチャケな気持ちなので、そう思える人がいただけ幸せじゃない?と思ったです。
共感度が弱過ぎてもいけないけど、強過ぎてもうまくいかないのが人間関係なのかななんて思うのですが、どうなのかしら。

 同じ本を読んだり、同じ映画を見たり、パートナーになって同じ道を歩いていても、それぞれの感じ方は違うというのがかえって面白いと思うのですが。
ただ、本なら本、映画なら映画、フィギュアスケートならフィギュアスケート、ジャズならジャズで、同じような興味で語り合える人がそれぞれいると嬉しいなとは思いますが。

 久しぶりに村上さんの小説を読んで良かったですが、
さらに、『辺境・近境』
やっぱりエッセイいいな〜〜と(笑)

 20年前の旅のエッセイで今とは大分違っているでしょうが、特にメキシコとアメリカ大陸横断の話が面白かった。
自分の持っている常識が覆るようなこそが旅の醍醐味だけれど、普通はここまではできないよ〜〜と思いながら楽しみました。
村上さんがまだお若い時だったのもあって、結構な辺境ばかりに行ってます。

 普通接している情報のアメリカは都市が多いけれど、ディープなアメリカの描写が凄いです。異論もあるとは思いますが、なんでトランプさんがここまで支持されるのかしら?と思う一旦がここにもあるのではと。
とは言ってもほとんど深刻な話ではなくて、時々笑っちゃうようなところも多く、村上さんのエッセイの軽妙かつ独特の文体が心地よく読めました。
このエッセイの所々は覚えてたけど、ほとんどが忘却のかなただったので、この本も新たに楽しめました。

 村上さんのエッセイの内容ほとんど忘れてた!ってことで、楽しく再読できるかもしれないから、読み直して行こうかななんて思いました。

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