アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
小中学校における不登校児童生徒数が29万9,048人(前年度は24万4,940人)、約30万人になったと文部科学省より公表されたのは、2023年10月4日のこと。
発表から1年近くなる今、不登校支援を40年前にしていた私は、その推移が気になります。
あの頃は【登校拒否】と言われ、【母原病】の言葉も横行していて、母親を原因とする論調で、環境は、今とはまるで違っていました。
その当時、私がボランティアから正社員になった組織では『親が変われば子どもも変わる』をスローガンに家族の教育やカウンセリングによって独特のアプローチをしていました。
ここから派生して生まれたのがヒューマン・ギルドで、半年後に設立40年になります。
さて、半月前、PRESIDENT Onlineで不登校支援に関する面白い記事を読みました。
[株式会社スダチ代表取締役 小川 涼太郎、構成=村井裕美]によるものです。
【前編】だから「学校に行かない子」が増え続ける…SNSで広がる「無理して行かなくてもいい」論に抱く"強烈な違和感"
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https://president.jp/articles/-/85856
【後編】なぜ「不登校の子」の親からおカネをとるのか…批判覚悟で「不登校ビジネス」を立ち上げた30歳経営者の真意
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https://president.jp/articles/-/85920
こんな論調で、私もある部分同調します。
《不登校の子がいる家庭に有料の支援サービスを提供するスダチ代表・小川涼太郎さんは「不登校の子どもへの支援は、寄り添う“見守り型”が主流だが、それが問題を長引かせている。
大事なのは子供自身が問題に向き合い、それをサポートすることではないか」という――。》
《(主流の“見守り型”を支える)来談者中心療法の考え方は、今では日本以外の国ではあまり主流ではないのです。
科学的根拠に乏しく、実績が出るケースが少ないからです。
今は認知行動療法や応用行動分析といった手法の方が主流になりつつあるのが世界の現状》
私自身、子どもを学校に戻すことを解決とみなさない立場ですが、3つの喪失の機会の自覚と大きな1つから大きく逸脱するとしたら、それは、アドラー心理学の立場からは【甘やかし】になってしまいます。
1.3つの喪失の機会の自覚
1)学力
2)対人関係スキル
3)生活の規律
2.大きな1つ=人の役に立つ【貢献】
確かに今は起立性障害や発達障害など、40年前とは大きく違って配慮が必要とされています。
旧来の体験と最近の環境をもとにアドラー心理学の立場から、新たな不登校の支援を再構築が必要なようです。
■私の不登校支援にご関心のある方は、下記が必読です。
2015年12月19日 不登校に贈る応援歌(1):踊り場が必要
12月22日 不登校に贈る応援歌(2):あの人も不登校だった!
12月23日 不登校に贈る応援歌(3):私もプチ不登校だった!
12月28日 不登校に贈る応援歌(4):そもそも不登校って?
2016年1月 9日 不登校に贈る応援歌(5):苦しまずに学校に行かない選択
1月14日 不登校に贈る応援歌(6):苦しまないでできること
1月19日 不登校に贈る応援歌(7):不登校に言及した本の紹介
1月30日 不登校に贈る応援歌(8):「学校に行きたくない」と言われたら・・・・
2月 2日 不登校に贈る応援歌(9):役に立っていると考えられないか?
2月11日 不登校に贈る応援歌(10):パートで社会性を養う
■不登校・登校しぶりについてYouTubeで15分ほどで学ぶには。こちらを。
「【アドラー心理学】不登校・登校しぶりにどう対応するか」
↓
https://youtu.be/u2A4YDwOv3w
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