故郷にも専業農家が少なくなり、日曜日に田植えをする農家が多くなった。
私が小学生の頃には《農繁休暇》という休校日があり、我が家では当然のように田植えを手伝わされ、その労働はかなりの負担だったように思う。
最近、同窓生が集まった折、《農繁休暇》の話題が出たが、全部の児童が伝っていた訳でもなく、休みが嬉しかったという者もあり、まぁ、人生いろいろなんですね。でも、その経験が、いまだに、お米は無駄にしてはいけないというポリシーとなっている。
近年は機械植えが主流で、苗は専用の育苗箱で育ている。種籾を苗場に蒔き、田植えの時(朝一番の仕事だった)に苗取りをすることも無いようだ。子供の私には、手は痛いし、お尻は濡れるし、苗取りは、とてもきつい作業で、嫌いだったなぁ。
ようやく田植えが済んで、ヤレヤレと腰を伸ばし、やっと終った田圃を見渡すと、自分の植えた苗がプカプカと浮いている・・・うまく苗に土を寄せることが出来ていなかったのだ。その時の脱力感!分かります?
田圃から吹き渡ってくる風は、何とも爽やかで涼しい。我が家の「菖蒲の花」も、心地よげに揺れている。次々と咲いてくれるので、しばらくは、楽しませてくれるだろう。