極々普通で何の変哲もない「おしろい花」だが、僅かに濃淡の違うピンク色に魅せられている。
濃いピンクの花は、8月初めには咲いていたように思うが、薄いピンクの花は、8月も後半、月末スレスレ頃に、漸くつぼみが膨らんで来て、ポツリポツリと咲き始めた・・・2色競演とならないのが残念!
因みに、薄い色のおしろい花は、開花後の種の数が少ないのは何故だろう・・・という不思議感も面白い。
上野公園内で見つけたカフェで(喫茶店でないのが悲しい!)
確か7月中にと計画した東京での食事会は、2回もの変更を経て、漸く、9月3日土曜日に実施と相成った。
私にとって、土・日・祭日に東京に出かけるなんて、以前ならありえないことで、今回の沙汰は狂気では?・・・とさえ思ってしまうくらいの出来事なのである。
午前9時少し前の新幹線に乗車、案外空いていて、あれ?、今日は何曜日だっけ?と思うほどなのだが、ま、遊びに出かける時間帯では無いのかも知れないな。
車窓を流れる見慣れた風景を、ぼんやり流しながら、さて、どういう風に話を切り出そうか・・・と、考えていた。
この食事会は、同じ会社に勤めていて気の合った上司と同僚と私の3人が、一年に一度だけでも、集まって話がしたいよね・・・という提言から始まったもので、ともかく、皆、この日を楽しんでいたが、一番、楽しんでいたのは、東京を離れ、変化を好まない田舎暮らしでストレスを溜めていた私自身だったと思う。
そんな訳もあって、東京から一番離れた私が、この会の幹事めいた役割を、ま、自ら、進んでやっていたが、このコロナ渦自粛の中で、随分と出不精気味に陥り、まして幹事など遂行するのは、かなり、切なくなってきていた。
2年間中止、3年目でも、変更、また変更と繰り返すうち、もう、このあたりで終焉としてもイイのでは・・・考えるようになっていたのだった。
この3人組は、今年、80代、70代後半、60代と大台を順調に経過しており、久しぶりの姿をみれば、お互い歳を取ったなぁ・・・が、偽りのない感想だ。
で、食事が済んだ後、思い切って「これから決まった日時ではなく、会って話がしたくなったら、何時でも連絡を取って会えたら会うという方向に変えたいと思うのだけれど・・・どう思う?」と切り出したところ、80代である上司が、「日中、家では、殆ど一人でいるから話をする人がいない、だからこの会を楽しみにしていた。次回は何時頃やれるの?」と聞いて来る。
私の本音では「もう止めにしよう」と言いたかったのに、次の言葉が出て来なかった・・・と言うか、最後通牒の言葉を飲み込んだというべきかも。
上司も、決して、「引きこもりタイプ」では無いけれど、それでも、体力的限界とか新たな挑戦の意欲とかは、まぁ、普通の高齢者であり、そこそこ、限界は来ているなと感じたから、「もう少し、コロナの様子を判断して、また連絡しますから、私も同じで、まずは健康第一、体力維持に努めましょうよ」と、お互いが反対方向の電車に乗る上野駅で別れたけれど、うつむき加減にホームに向かう上司の後ろ姿に、手前勝手の事情しか考えない自分を感じて胸が苦しくなった・・・言わないで置くべきだったのか・・・ってね。
まだ、残暑が厳しい上に、土曜日で人出も多くなって来ており(コロナは何処へ・・・って感じ)、どこを歩いても人・人・人の東京で、短い滞在時間(4時間ほど)にも関わらず、肉体的にも精神的にも疲労感をズシ~ンと感じてしまっていた。