「NHKBS2」で「熱中時間」とかいう番組を見た。様々な熱中人を紹介する番組だが、その時は「野宿熱中人」。寝袋を片手に野宿を楽しむんだという・・・人それぞれ、好き好きで、いろいろ熱中する材料ははあるんだなあ・・・と感心しながら見ていた。が、ふと、胸深く沈んでいた思いが湧き上がってきた。
そうだ、あの子はどうしているだろうか・・・・と。
11月初旬、鳴門海峡に行った。「鳴門大橋」と少しだけ「うずしお」が見えるという展望台を目指して山道を歩いていると、少し道幅の広がった木橋付近に20歳前後(もう少し入っているかなぁ)の若者が一人・・・野宿をしていたようだ。私は「おはよう」と声を掛けた。彼も私を見て「おはようございます」と言う。年上(私です)に敬語・・・うんうん、常識は持った子だな・・・で、私は通り過ぎた。展望台に向かって歩きながら・・・でも、何で寝袋にアタッシュケースなんだ・・・・?
帰り道、再び寝袋を片付けている彼に出会う。私は尋ねた・・・四国を野宿の旅なの?・・・だけど、どうして寝袋にアタッシュケース?・・・何かいわく因縁の旅なの?・・・。
おせっかいといわれそうだが、気になって仕方なかったのだ。
彼、「ケースの中は殆ど着替えですが・・・」という。私も開けて見せてとは聞けなくて、何日位旅するの・・・あぁ、そう・・・風邪を引かないように気をつけてね・・・・と、別れた。
それだけの事・・・若者だもの、野宿の旅も大いに結構。今思えば、彼は寝袋にアタッシュケースの旅の熱中人だったのかも・・・でも、野宿には野宿の格好があるよ・・・と思ってしまうんだよね。おばさんとしては、大いに余計な心配をしてしまったという訳で、彼は無事に旅を終えたかな?・・・気がかりの一つである