職業柄、人の死に関わることが間々ある。
今日はずっと入院していて、持ってあと一月かなという人の写真を整理していた。
遺影に使えるような写真を選ぶのと、あともしかしたら葬儀でスライドショーなんかやるかもしれないので、と。
まだ生きているのに不謹慎だと言われるかもしれないけれど、その時が来てからではバタバタと忙しくて悠長に写真を選んでいる時間はない。
写真を眺めながら、この頃はこんなに太ってたんだねとか、これいい顔だねとか、ここに旅行言ってたんだねとか、この上着よく着てたよねとか、そんなことを話しながら。
明日はその人の誕生日だ。
だから、ケーキを買ってお見舞いに行く。
手をつけられはしないかもしれない。起き上がるのも大変だと聞くから。
それでも私は会いに行く。耳が聞こえない人だけどいつものように「久しぶり~」「今日も雪ですね」「○○さん寝癖ついてますよ」なんて話しながらケーキを渡す。
そして写真を撮る。
私が撮る、最後の写真。
そしておそらくは、その人の最後の写真。
とびっきり素敵な一枚を撮ろう。
お誕生日おめでとう、と笑って言おう。
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