恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

10/28(水)連雀亭ワンコイン寄席

2020年10月28日 | 噺とか
平日休みにあたりまして、ちょっと遠出しようとも思ったのですが、
タイミングが合わず断念。
何もやることを考えておらず、ふらっと神田連雀亭へ行ってまいりました。

「マーケロボ」  吉笑
「のめる」    志のぽん
「ぐつぐつ」   扇兵衛

吉笑さんは連雀亭では2回目。
前回の新作は何となくピンと来なかったのですが、今回はヒット。
会場のお客さんも吉笑さん目当ての人が多かったのかな?
この夏に「DX」なる企業から商品をPRする新作落語を作ってほしい、
と依頼されて作ったのがこの作品なんだそうで。
実際に後で調べてみるときちんと実在するサービスなんですね。当たり前だけど。
立川流の上層部はデジタルへの理解が少なく、
実際にホームページの重要性すらわからず廃止してしまったこともあるようで、
そんなデジタル音痴なベテラン落語家をうまく絡めて楽しい新作に仕上がっていました。
途中、どういうわけか啖呵を切る場面で言い立てもあり、聴きどころ満載でした。

そんな「熱い」高座の後は、飄々とした志のぽんさん。
この日の出番をめぐって、吉笑さんとひと悶着あったようですが、
難なくここで2番目の高座を務めます。
寄席でもおなじみの「のめる」ですが、細部は聞いたことのないシーンも。
そこまで数多く聞いているわけでもないのですが、
落ち着いた語り口で、なんともゆったり楽しめる一席でした。

トリの扇兵衛さん。体格に関するマクラから東京デブサミットの話題をあれこれ。
落語協会では歌武蔵師匠に次ぐ体重がありながら、デブサミットメンバーの補欠に甘んじている。
メンバーの一琴師匠や圓十郎師匠、一蔵さんと比べても遜色ないんですけどね。
そんな話題から食べ物の話へ移って、おでんの話題へ。
よもやとは思いましたが、この流れから「ぐつぐつ」へと入っていきました。
扇兵衛さんもこの噺を持っていたんですね。
基本的には小ゑん師匠の型そのままなのですが、
さすがに夏を除いて年中寄席でこの噺をやっている小ゑん師匠のイメージが強すぎるため、
まだまだ自分の噺にはなっていないのかなと思います。
とはいえ、おなじみのくすぐりやギャグは盛り込まれていて、楽しい一席でした。
「コブは正蔵になった」のくすぐりはやはり入れられなかったですね。

新作2本と古典1本という、連雀亭では比較的珍しい構成だったかもしれません。
それでもこれでワンコイン、なかなか中身の濃い内容でありました。

恐懼謹言。

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