Dr. Jason's blog

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秋の読書月間 (8) 「経験知」をどう伝えるか?

2005-09-26 | Business
 最近,自分のもっている,専門知識の学習法,暗黙知,経験知を,どのように周りに伝えるかを,模索している.
 特に,習ったり,読んだりして学習したものでなく,様々な場面での経験の結果として身に付いている「経験知」をどのように伝えるかは,非常に難しい課題だと思う.
 現に今も,ことを考えながら,あるプロジェクトのためにオフィスで二日目の朝を迎えようとしている.

 そのようなときに,Amazon.co.jp で偶然,本書をみつけて,早速注文した.
 私自身もまだ,読んでいないが,紹介することにした.

 Amazon.co.jp の紹介には「蓄積された経験知をいかにして組織内で移転するのか?「暗黙知」の形成段階にまで立ち返ってその性質を解き明かし、豊富かつ具体的な事例に基づいて移転方法を分析・解明した画期的な一冊。 」とある.
 
 筆者は,以下のハーバード大とタフツ大の先生である.

  ドロシー・レナード:
  ハーバード・ビジネススクール名誉教授。イノベーション、創造性、
  新製品開発、知識移転などをテーマにビジネススクールで25年近く
  教鞭を執るかたわら、ダイムラー・クライスラーなどの有力企業や
  政府機関のコンサルタントを務めた経験ももつ.

  ウォルター・スワップ
  タフツ大学名誉教授(心理学)。同大学の心理学部長、学長も歴任。
  現役エンジニアやマネジャー向けプログラムでの教育経験もある。
  集団力学、態度変容、人格理論、利他的行動、攻撃性などのテーマ
  に関する学術論文を多数執筆している.


 「経験知」の伝達に悩むすべての人に,参考になりそうな一冊.


「経験知」を伝える技術 ディープスマートの本質
ドロシー・レナード,ウォルター・スワップ
ランダムハウス講談社

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2 コメント

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経験知を書物という言語で伝えられる? (Dr. Jason)
2005-09-28 02:37:57
コメントありがとうございます.



私は武道はわかりませんが,日本の武道例えば剣術等でも,到達の段階ごとに,伝書なるものがあって,それを習得すると,段位があがるとか,

 初伝,中伝,奥伝,皆伝

と,位が上がるとか聞きます.

皆伝のあとに,秘伝,口伝とかがあるというのも聞いたことがあります.



おそらく武道に習ってのことですが,お琴,三味線,詩吟なども,古くからの流派は,初伝から皆伝まであるようです.



私の父が属していた,日本料理の流派にも,

 初伝,中伝,奥伝,皆伝

があって,中伝でも,相当の修行が必要だそうです.あるお店の料理人の紹介で,中伝の人が,その都道府県で数人しかいないと説明されていました.

ちなみに,私の父は,皆伝で「家元直門 関東地区代表師範」と称していました.



武道,音楽,料理,どれも,知識だけでなく,感覚や,技(実技)が必要なものですね.



さて,本書は,昨日届きましたのでこれからよみ進めます.元々,ビジネスの世界で,経験知と専門知の有機的活用と,経験知の伝達をテーマにしているので,武道や料理よりは,「言葉」にし易いのではないかと思います.

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そもそもそこが。。。 (けいすけ)
2005-09-28 00:18:31
経験知を書物という言語で伝えられるという傲慢が、そもそも違う気がします。例えば「気合い」なんて、絶対に書物では伝えられない。。。でも、そうしたがるんですよねえ、西洋人は。武道でも、気の世界でも、何でも。



「知」って、すべて言語化できるものでしょうか。ロゴス以外の知って無いのか?て聞きたいです。
返信する

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