だらずだらじゃず・本音ジャズ

№3 異種混合音場空間に響け!ガナリ立てろ!《ペッパー・アダムス(bs)》

ドナルド・バード(tp)の研ぎまされたトーン。
ハービー・ハンコック(p)のエリート臭さ&々しさ。
ジミー・コブ(ds)のガチャ・チャ・ドラム。
異種混合の音場をアダムスの裂音が響き渡る。
③『Out Of This World/Pepper Adams(bs)』(61)
ペッパー・アダムス(bs)、ドナルド・バード(tp),ハービー・ハンコック(p)、
レイモン・ジャクソン(b)、ジミー・コブ(ds)。

メンバーで気になるのがハービー・ハンコック、初々しい頃の演奏。
この頃のリーダアルバムは『テイキン・オフ』(62年)。
サウンドが新鮮、他のピアニストには無い清しい空気感をもたらす。
エリート臭さは感じるが、新世界を切り拓いていく
若きリーダのーラが漂う。

そして、ドナルド・バード(tp)。
こんな静寂に包まれたムードの音創りは聴いたことが無い。
ジミー・コブのガチャ・ガチャドラムを背にして、研ぎまされた音が光る。
トーンを押さえ息を殺し、吹き流すバードのサウンドは粋。
つい、マイルスの姿が目に浮かぶ。そんなサウンド。

その中で、一際目立つのがペッパー・アダムス。
カラオケの歌い過ぎ・飲み過ぎ・をヤラレタ江戸っ子オヤジ。
そんなオヤジがマクシ立て、ナリ立ててきたようだ。
バリトンをあたかもテナーサックスの如く吹きまくる。
バリトンにありがちなリズムの遅れ、モタツキ感は全く無い。

バードの研ぎ澄まされた1音1音を大事にしたメロディー。
ハンコックの新鮮な香り漂う世界観。
その中で、アダムスのメロディー豊かなナリ音。
異種混合の音場空間でのスイング、ノリが抜群の1枚。


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