愉しみにしていたオーディオ愛好家のご来訪が突然の大寒波の襲来で延期になってガッカリの一幕だったのは前々回のブログで述べたとおりだが、結果としてはその方がよかったのかもしれないのだから、まったく「一寸先は闇」だった(笑)。
それでは、その経緯を述べてみよう。
☆ PADの電源ケーブル「ドミナス」の登場
今回お見えになる予定だったお客様の「U」さんはジャズがお好みの様子。
何しろ一昨年の6月に訪問したときに真っ先に聴かせていただいたのが「ブルースエット」(カーチス・フラー)だった。
とても洒落たジャケットですねえ!
しかし、クラシック一辺倒の我が家のシステムなのでジャズにはちょっと不安が残るのは仕方がない。
Uさんのピッチヒッターとして来てもらった近隣のオーディオ仲間と「AXIOM80」を定番の「171A/PP」アンプで聴いていたところ、オーディオ仲間がポツリと洩らした言葉がこれ。
「クラシックはバッチリですけど、ジャズとなるともっとメリハリが欲しいですね。〇〇さんはたしかPADの電源ケーブルをお持ちでしたね。171A/PPアンプの電源ケーブルに使うともっと音に元気が出ると思いますけどねえ。」
「10年以上も前のことですが、電源ケーブルに凝った時期がありましてね。ドミナスを4本持ってますが、いずれも特殊な液体が抜けてしまってスカスカの状態です。何しろ見かけも悪いし、ずっと直しっぱなしですよ。」
「液体が抜けていても普通のケーブルよりはいいはずですよ。」と、仲間。
「それもそうですね。昔と違ってシステムも随分こなれてきたのではっきりとした差を出してくれるかもしれませんね。171A/PPアンプは挿しこみ口の改造が必要なので、とりあえずプリアンプの電源ケーブルをドミナスに代えてみましょうかね。」
数種類ある「PAD」の電源ケーブルの中でも最高級とされているのが「ドミナス」である。
これで、RCAケーブル、SPケーブルに続いて、電源ケーブルと「PAD」(PURIST AUDIO DESIGN)のオンパレードになってしまった。
いずれも昔の器具で勝負しています(笑)。
ただし、これらのケーブルの効果となると科学的根拠に乏しいので得体のしれない「不気味さ」を感じるのも事実だが、実際の聴感上では明らかに向上を感じるのだから仕方がない。
魅力を付け加える役割を担う通常のオーディオ機器は「足し算」の世界だが、ケーブル類ともなると電送ロスを極力少なくする役割を担う「引き算」の世界なのかもしれない。
いずれにしても「プリアンプ」に繋いでみると、なんとまあ出てきた音が凄かった!
もうこれ以上はくどくなるので言うまい(笑)。
帰り際に仲間から「Mさん宅の自作のマランツ7をぜひ聴いてみたいので日程を調整してくれませんか。」「ああ、お安い御用ですよ。」
そして、訪問日は早々に翌々日の28日(月)の午後と決定した。ついでに「ドミナス」を携帯したのは言うまでもない。
Nさん宅の「アルテックA5」はいつものとおり素晴らしい音だった。
1時間ほど聴かせていただいてから、Nさんのご了解を得て「電源ケーブルを「ドミナス」へと交換した。
交換先は一番効果がありそうな「マランツ7型プリアンプ」である。
すると、まあ音質が一変したのには一同驚いた。躍動感、重量感、鮮烈さなど音を表現する言葉をフル動員しても言い足りないほどの向上を見せた。
これは凄い・・・。一同寂として声無し。
これほどの実力を目の当たりにすると「171A/PPアンプ」にも「ドミナス」を挿したくなるのは人情というものだろう(笑)。
さっそく真空管工房を開設されているKさん宅(大分市)に駆け込んで「3Pケーブルが挿せるように挿し込み口を改造してもらえませんか。」と、お願いすると「ハイ、何とかなりそうですね。いいですよ。」
これまで散々無理なお願いをしてきたKさんだが一度も断られたことがないのはたいへんありがたいこと。完成の報を受けて取りに行ったのは2月1日(金)のことだった。
右下の隅の部分の3P式の受け口がそれである。これでドミナスが挿せるので鬼に金棒だ。
大寒波の襲来によってやむなく延期になった日程だったが、突然の「新兵器」の登場によって一段とグレードアップした我が家の音を前にして、「神様の思いやり」にただただ感謝あるのみです~(笑)。
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