「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「リチウムイオン電池」の使用実験

2019年07月25日 | オーディオ談義

「サム・テイラーのCDを手に入れました。よろしかったらお貸ししますよ」

木村好夫のギター演奏をはじめラテン音楽など、軽音楽の好みが一致する知人「I」さんからのお誘いだった。歩いて5分ほどの所にお住いの方である。

はて、サム・テイラーって誰だっけ?

「テナーサックス」奏者ぐらいしか思いつかないし、ジャズ史の中でどういう位置づけにあるのかさっぱり不明だが、折角のご厚意なのでありがたくお借りすることにした。

ちょうど日曜日(21日)の午前中のことで、午後からオーディオ仲間のYさんがお見えになる日だった。

       

まだ封切り前だったのをありがたく破らせてもらって、Yさんと一緒に耳を澄ました。

「何だか場末の安酒場で吹いているような演奏ですね」と、相変わらず歯に衣(きぬ)を着せないYさんだった。

せっかく貸してくれたのにご免なさいね、「I」さんがこのブログを読まれていないことを切に祈ります(笑)。

続いて、「口直し」のように、今度はYさんが持参されたCDを聴くことにした。たいへんな優秀録音だそうで、古代ギリシャの宮殿で厳かな儀式が執り行われているときの「祭礼音楽」ともいえる。

   

「とても澄んだ音が出る録音ですね!古代の宮殿の雰囲気を彷彿とさせる演奏です。チリ~ンという鈴の音がとてもリアルに響きますよ。」と、自分。

「075ツィーターがとても利いてますよ、さすがです!」と、Yさん。

聴いているシステムはウェストミンスター(改)を「WE300Bオールドもどき」アンプ(モノ×2台)で駆動したものだったが、耳のいいYさんを前にして丁度いい機会とばかりオリジナルの「WE300B」(1988年製)と「WE300Bオールドもどき」(以下「もどき」)の聴き比べをやってみた。

        

その結果、画像の「もどき」が大善戦だったが、さすがに「WE300B」にはわずかに及ばずといったところだった。ちょっと言葉で表現するのは難しいほどの微妙な違い。

「もどき」はまだ新品同様なのでエージングが進めばもっと良くなりそうな気配がするので、これからせっせと聴き込まねばと決意を新たにしたところ(笑)。

テストが済むと今度はスピーカーを変えてYさんが大のお気に入りの「AXIOM80」へ。駆動するアンプは「6AR6=6098シングル」アンプ。

        

さすがに緻密な表現力が得意の「AXIOM80」らしくギリシャ宮殿の儀式の雰囲気が見事に再現された。

「まるでクレオパトラとアントニウスが登場したかのようです」としきりに感嘆されるYさん。

「AXIOM80には今のところこのアンプがベストですね」

「ええ、私もそう思います」

ここで、興に乗ったYさんからありがたい提案があった。「電源をソニー製のリチウムイオン電池にしてみませんか。今、クルマに積んでますが」

「エッ、それは願ってもない実験ですね。さっそく試してみましょう」

オーディオ機器の電源は音質の根幹に関わって来るほど重要だが、こればかりは実際にトライして肌身で実感しないと分からない。

   

我が家のオーディオ機器の電源はすべて「200V電源から降圧トランスを使って100V」にしたもので一般の家庭用電源から隔離しているが、そのうちの2台を「リチウムイオン電池」に付け替えた。

「電源効果」が一番発揮できるのはやはりデジタル機器の要である「DAコンバーター」である。こればかりはこれまでの経験上から断言してもいいくらいで、万事に換えめな自分が言うのだから間違いなし(笑)。

そこで「エルガー・プラス」(dCS)と「HD-7A・192」(フェーズメーション)の2台を画像のとおり接続した。使用する電源コードは、もちろん「ドミナス」(PAD)である。

ワクワクしながら二人して耳を澄ませた。

すると、まあ・・・。

もうこれ以上は分かりきったことを言わない方がいいだろう(笑)。

「大いに気に入りました。しばらく置かせてもらえませんか」

「ええ、いいですよ。容量の大きいリチウムイオン電池を新しく手に入れましたから」

持つべきものはやはり熱心なオーディオ仲間ですねえ(笑)。

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