前回からの続きです。
クラシック音楽の名門「デッカ」(イギリス)の「リボン型ツィーター」を再度手に入れて久しぶりに活気づく我が家のオーディオだが、品物が到着したのは10月2日(火)のことだった。
マッチングトランスの欠品を除けば極上品でほぼ新品に近い状態だった。
正常に音が出るか、そしてトランスの欠品の部分にうまく補充できるかどうかがハイライトだ。
さっそく、いろんな機器の修理に堪能なオーディオ仲間のNさん(大分市)のご了解を得たうえで既存の2台と新品の2台の計4台を抱えてお宅へ駆けつけた。
うまくいけば完成品の1ペアが成立し、残る2台もそれぞれの欠品を補い合えば計3台の完動品となるはずとの皮算用だ。
取り付け交換作業は無事終了した。1時間ほどかかったろうか。ほんとうに頼りになるオーディオ仲間である。音出し試験の方は我が家で実行することにした。
問題はどういう使い方をするかだが、それはもうJBL「D130」(イン・ウェストミンスター)の上に載せるしかない。2ウェイマルチ方式でクロスオーバーは5000ヘルツだが、まあギリギリの許容範囲だと希望的な観測に従うことにした。
前回のブログで述べたマーク・レビンソン氏はこのツィーターをクロス7000ヘルツで使用していたそうだが、リボン型は結構もろくて低周波を入れるとすぐにオシャカになるので留意しなければいけない。
さっそく自宅で試聴してみた。
ハラハラ、ドキドキ、ワクワク~。この歳になってこんな気分を味わえるのだからまったくオーディオさまさまである。
試聴盤はオーディオ専門誌に付録していたCD盤である。原盤は「デッカ」で、ツィーターと同じブランドで縁起を担いでみた(笑)。
ファリャのバレー音楽「三角帽子」、ベルリオーズの「幻想交響曲」、マーラーの「交響曲第5番」がオムニバス形式で収録されている。
とりわけ「三角帽子」はアンセルメ指揮、名花「テレサ・ベルガンサ」(メゾソプラノ)という豪華な布陣である。
緊張の第一声だが、まるで蚊の泣くような小さな音が出てビックリ(笑)。
そりゃそうですわなあ。これまで使っていた「175ドライバー」(JBL)の能率は109dbとメチャ高能率だが、デッカは資料が無いので定かではないがおそらく90db代の前半だろう。総じてリボン型のツィーターは能率が低いのが相場だ。
いずれにしても無事、音が出ることが分かったのでほっと一息。
そこでアンプのボリュームの位置をガラッと変えた。
まずプリアンプ(マランツ7型回路)のボリュームを上げる。次にデッカを駆動する「6SN7GT」(レイセオン)アンプのボリュームを全開する。その一方、5000ヘルツ以下を受け持つ「6A3シングル」(モノ×2台)のボリュームを大幅に絞り込む。
これでようやくバランスが取れた。
すると・・・。「三角帽子」の色彩感豊かな演奏を何と形容したらいいのだろうかと唖然。
「もう、175ドライバーは要らんなあ・・」で、どうかお察し願いたい(笑)。
クリックをお願いします →