○Carnival on Ice (カーニバル・オン・アイス)2023(2023年10月7日、18:30~、さいたまスーパーアリーナ)
今年の三連休は遠出の予定がなかったので、直前に流れてきた広告を見て、衝動的にチケットを取ってしまった。COIは何度か見に来たことがあると思って記録を探ったら、2010年、2011年、2015年に観戦していた。8年ぶりか~さいたまアリーナへのアクセスもすっかり忘れていた。
出演者は、宇野昌磨、島田高志郎、友野一希、坂本花織、宮原知子、吉田陽菜、りくりゅう(三浦璃来&木原龍一)、吉田唄菜&森田真沙也、イリア・マリニン、ジェイソン・ブラウン、ケヴィン・エイモズ、モリス・クヴィテラシヴィリ、イザボー・レヴィト、マライア・ベル、ルナ・ヘンドリックス、キミー・レポンド、パパシゼ(パパダキス&シズロン)。そして、ちょっと別格な感じのステファン・ランビエル、荒川静香。注目の若手、現役バリバリ、レジェンドがバランスよく揃っていたので、これは見に行って損はないと判断し、その判断は間違っていなかったと思う。
圧巻だったのは、前半最後のコラボプロ、ステファン、知子ちゃん、静香さんによる「ミス・サイゴン」。2022年のFOI(フレンズ・オン・アイス)で演じたプロの再演だという。噂には聞いていたけど、見ていなかったのでありがとうございます。フィギュアスケートの名プログラムって、伝統芸能みたいに何度でも再演してほしいし、別のスケーターに受け継がれてもいいと思う。はじめはステファンと知子ちゃんが登場。リフトもあり、スピンの共演もあり、アイスダンスみたいだった。それから二人が下がったあと、若草(若竹?)色のコスチュームの荒川静香さんが登場、パッショネイトなソロパート。再び二人が登場し、爆撃音の中、知子ちゃんと静香さんが氷の上に倒れるフィナーレ。だったかな? いろいろなメッセージがストレートに伝わってきて泣けた。
その知子ちゃん、後半には全身ショッキングピンクのパンツルックで登場し、キュートに踊りまくってくれた。プリンスの「It's About That Walk」という曲だそう。この振り幅、素晴らしい。ステファンの「Simple Song」、パパシゼの長机プロ(今回は机でなく黒い布で覆った長箱)は、今年のFaOIの再演だったが、どちらも好きなプロなので、得をした気分だった。3階席ならではの見応えというか、氷上に身体を倒したステファンの妖艶なこと。現役選手たちの、高難度ジャンプを次々跳びまくるプロももちろん凄いのだが、私の見たいのは、そっちじゃないんだなあ…ということをあらためて感じてしまった。
なお、ゲストアーティスト(EXILE TAKAHIRO、ハラミちゃん)が突如追加されたり、当日に座席の振替があったり、運営にはやや混乱した印象があった。一方で、コアなスケートファンでない観客を呼び込もうという努力は買う。今回、周りに男性客を複数見かけて新鮮な感じがした。