連休2日目は、中津川駅前からバスで馬籠(まごめ)へ。木曽十一宿の最南に位置する馬籠宿は、島崎藤村の生誕地であり、小説『夜明け前』の舞台として名高い。私が『夜明け前』を通読したのは、つい2年前のことで、非常に感銘深かったので、一度、現地を訪ねてみたいと思っていた。
バス停に下り立つと、既に観光地らしい賑わいが始まっている。観光案内所に向かう石畳の急坂の左右には、途切れることなく、みやげもの屋や食事処が連なり、御幣餅やソフトクリームを片手にぶらぶら歩きの観光客で賑わっている。山里の日本情緒を求めてか、西洋人の姿も多い。なんだか、できすぎた観光地だなあ、と思う(中国・雲南省の麗江を思い出した)。
藤村記念館を見学。島崎藤村の旧蔵書と思われる大量の書籍が、壁面いっぱいのガラスケースに展示されていた。東北大の漱石文庫とか、東大の鴎外文庫とか、文学者の旧蔵書は大学図書館等に入ることが多いが、藤村の場合は、生まれ故郷に戻ったのだなあ。
少し寄り道して、島崎家の菩提寺である永昌寺へ。びっくりしたのは、馬籠宿のメインストリートを一歩外れると、ウソのように人影がなかったこと。宿の中心部にある藤村記念館は見学客が絶えなかったが、みんな、正直なところ『夜明け前』なんか興味ないんだなあ。視界の開けた斜面の中腹には、藤村の父・島崎正樹(青山半蔵のモデル)の墓所があり、空に浮かぶ恵那山の威容が、悲劇の国学者を慰めているように思えた。
それから、妻籠宿まで約9キロ(2時間半)の道のりを歩く。山道あり、村落あり、峠あり、滝あり、ほどよい高低差と風景の変化があって飽きない。昼過ぎに妻籠宿に到着。馬籠の観光案内所で預けてきた荷物が、ちゃんと先に届いていたのも嬉しいサービスである。
妻籠では、この日(11/23)『文化文政風俗行列絵巻』が行われていた。宿場役人・武士・浪人・女旅・男旅などに扮した人々が、中山道を歩くというもの。カメラを構える観光客もわくわくするが、演じている地元の皆さんも楽しそうだった。
当日の詳しい様子は『妻籠観光協会』のサイトから。道端でふるまい酒「木曽のかけはし」をいただき、そろそろ帰京の途につく。
バス停に下り立つと、既に観光地らしい賑わいが始まっている。観光案内所に向かう石畳の急坂の左右には、途切れることなく、みやげもの屋や食事処が連なり、御幣餅やソフトクリームを片手にぶらぶら歩きの観光客で賑わっている。山里の日本情緒を求めてか、西洋人の姿も多い。なんだか、できすぎた観光地だなあ、と思う(中国・雲南省の麗江を思い出した)。
藤村記念館を見学。島崎藤村の旧蔵書と思われる大量の書籍が、壁面いっぱいのガラスケースに展示されていた。東北大の漱石文庫とか、東大の鴎外文庫とか、文学者の旧蔵書は大学図書館等に入ることが多いが、藤村の場合は、生まれ故郷に戻ったのだなあ。
少し寄り道して、島崎家の菩提寺である永昌寺へ。びっくりしたのは、馬籠宿のメインストリートを一歩外れると、ウソのように人影がなかったこと。宿の中心部にある藤村記念館は見学客が絶えなかったが、みんな、正直なところ『夜明け前』なんか興味ないんだなあ。視界の開けた斜面の中腹には、藤村の父・島崎正樹(青山半蔵のモデル)の墓所があり、空に浮かぶ恵那山の威容が、悲劇の国学者を慰めているように思えた。
それから、妻籠宿まで約9キロ(2時間半)の道のりを歩く。山道あり、村落あり、峠あり、滝あり、ほどよい高低差と風景の変化があって飽きない。昼過ぎに妻籠宿に到着。馬籠の観光案内所で預けてきた荷物が、ちゃんと先に届いていたのも嬉しいサービスである。
妻籠では、この日(11/23)『文化文政風俗行列絵巻』が行われていた。宿場役人・武士・浪人・女旅・男旅などに扮した人々が、中山道を歩くというもの。カメラを構える観光客もわくわくするが、演じている地元の皆さんも楽しそうだった。
当日の詳しい様子は『妻籠観光協会』のサイトから。道端でふるまい酒「木曽のかけはし」をいただき、そろそろ帰京の途につく。