見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

アイスショー"Fantasy on Ice 2014 新潟"

2014-07-14 23:46:14 | 行ったもの2(講演・公演)
Fantasy on Ice 2014 in Niigata(2014年7月12日、18:30~)

 相変わらず、あまり得意分野ではないのだが、アイスショーを見に行ってきた。初めて行ったアイスショーが2010年の"Fantasy on Ice 新潟"。国内では見る機会の少ない海外スケーターが多数出演、正統派フィギュアスケートだけでなく、アクロバットやエアリアルあり、ミュージシャンとのナマ歌コラボありで、大人が楽しめる演出だった。2011年にも東京から遠征。

 2012年、2013年は開催がなく、今年は久しぶりに開催されると知ったものの、自分が北海道に引っ越してしまったので、どうしようか少し悩んでいた。行く!と決めたのは、"レジェンド"キャンデロロの出演が決定した5月下旬。ところが、その10日前ほどに「チケット完売しました」宣言が公式サイトに掲載されていた。ショック! でも、そこはなんとかなるもので、チケット売買サイトを利用し、S席14,000円を定価の3割増しくらいで購入した。

 今年のゲストアーティストは、サラ・オレインというオーストラリア出身の歌手兼ヴァイオリニスト。ほんとにヴァイオリンを引きながら歌ってしまうのである。新潟に3回見に行った中で、今回がいちばん大人向けのショーの雰囲気を感じたのは、彼女の存在感のおかげだと思う。

 その一方で、観客はひどく「幼児化」しているように感じた。前の2回は、海外のスケート事情にも詳しそうな観客と、何の予備知識もない地元のおばあちゃん、おじいちゃんが平和的に混じった会場の印象だったが、今回は、日本人スケーターが登場するたび、悲鳴のような大歓声があがって、異様な雰囲気だった。演技よりも、テレビで人気の有名人を一目見ようと来ている感じ…。

 もちろん私も、個性と才能にあふれた日本人選手たちは大好きだ。2010年の"Fantasy on Ice 新潟"以来、いつも楽しみに見ている羽生結弦くんの新しいショートプログラム、ショパンのバラード1番が見られたのは眼福。ジャンプはちょっとふらついていたが、回転の見せ場が多く、ステップも複雑で、終盤の運動量が半端でない感じがした。今後の磨き込みが楽しみ。第2部では、サラ・オレインとのコラボ「The Final Time Traveler」。歌声もスケートも、静謐でのびやかで美しかった。ゲーム音楽なんだな。

 織田信成の演技は、昨シーズン限りで引退を表明した頃から、どんどん好きになっている。タンゴは色っぽかったなあ。惚れ惚れした。高橋大輔も同じく、競技会モードでなしに、肩の力を抜いて滑っているときのほうが私は好きだ。第1部の「ビートルズメドレー」、第2部の「kissing you」、どちらも心に沁みるような演技だったのに、「kissing you」でちょっとコケたのを気にして、あとで「ごめんなさい」する仕草が愛らしかった。みんな人がいいんだよなー。

 でも、この公演を見にきてよかった!と心から思ったのは、やっぱりステファン・ランビエールとジョニー・ウィアーの、それぞれ我が道を行く円熟の演技。ランビエールはグリークのピアノ協奏曲と、コラボで「ニューシネマパラダイス」。凄かった。特にグリークには魂を持って行かれた。ジョニーは、第1部がモノトーンの衣装で内省的な「シンドラー」、第2部はインド映画から、華やかでダンサブルな「ボリウッド」。インドの雰囲気が濃厚で、美しき孔雀明王みたい。

 今回は荒川静香さんがいなくて、女子がやや寂しかったかな。いや安藤美姫さんも鈴木明子さんもよかったけど。今井遥ちゃん、頑張れ。私は、2010年と2011年、このFaOIで羽生くんや町田樹くんの演技を見て「よーし、これから応援しよう!」と思ったので、すっかりショーを引っ張る「主役」となった彼らを見ると、感慨深いものがある。

 あと、アイスダンスのペシャラ&ブルザ、アンナ・カッペリーニ&ルカ・ラノッテ、2組ともよかった。アイス・ダンス単独では、なかなか競技会を見ない(テレビ放映もない)ので、こういうショーで魅力に気づく機会があるとうれしい。さて、関連動画巡りをしてみるか。
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2014年7月:新潟→山形週末旅行

2014-07-14 20:49:43 | 行ったもの(美術館・見仏)
7月最初の週末は、東京トンボ返り旅行で「翠玉白菜」を見てきたが、この週末は新潟と山形に行ってきた。

新潟はアイスショー「Fantasy on Ice 2014」が目的で、けっこう早めに予定を立てていた。山形・寒河江の慈恩寺(~7/21 秘仏特別公開)にも行きたくて、いろいろ調べた結果、はじめは札幌→東京→山形→仙台経由→札幌という週末ツアーを計画していた。

ところが、先週はどうしても日曜出勤せざるを得なくなって、山形行きを断念。今週の新潟行きの後に山形行きを組み込むことになった。

新潟のショーは夜公演なので、そのまま新潟泊の予定。翌朝、いちばん早く山形に到着する方法を調べたら、上越新幹線で大宮に出て、山形新幹線に乗り換えよ、と出る。えええ、そんな馬鹿馬鹿しい大回りをしないと駄目なの?と驚いたが、何度やっても同じ。この経路に決めかけていたが、ふとしたことで職場の同僚から「新潟から山形? バスがあるよ」と教えられた。他人の話は聞いてみるものだ。

かくして、なかなか面白い大旅行になった。

初日の新潟では、昼間、時間に余裕があったので、新潟市美術館に行って『金子孝信展:1930年代、青春、東京、日本画、戦争。』(2014年6月21日~7月27日)を見て来た。大正4年(1915)生まれで昭和17年(1942)に26歳で戦死した画家。「昭和戦前期日本画のモダニズム」(1930年代)の美術って、最近少し意識しているのだけど、なかなか魅力的だ。もっと見たい。コレクション展II『初心の絵画』(2014年7月4日~8月24日)もよかった。必ずしも「写実」という意味ではないけれど、具象画好きなのだ、私は。

でね、新潟市美術館に寄った目的のひとつは、ミュージアムショップで山口晃画伯のオリジナルグッズを買うことでした。「ポチの手拭い」と「メモ帳 藝術カフェーの圖」2冊購入。後者はおみやげ用。メモ帳は私が買った2冊が最後の在庫だったので、現在は「SOLD OUT」表示になっている。なんかちょっとラッキー。


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