29日に東北沢で友人と食事をする前に、代々木上原にある東京ジャーミーに寄った。トルコ文化センターを併設する回教寺院(モスク)である。私も以前はこの近くに住んでいたので、何度か前を通ったことはあるが、中に入るのは初めてだった。
ちょうど礼拝の時間だったので、しばらく遠慮して、1階のショップを覗いたりして待っていた(本当は、静かにしていれば礼拝中に入ってもよい)。
やがて、礼拝が終わって、信者の人たちが出ていったので、入れ替わりに中に入ってみる。荘厳で落ち着いた雰囲気。正面にあるのは祭壇ではなく、カーバ神殿の方向を示すミフラーブ(壁龕)とミンバル(説教壇)である。
足元は緑色のふかふかの絨毯。壁と天井には、唐草などの繰り返し文様と文字(イスラーム書法)の装飾。ドーム天井から釣り下がる燭台も文字のかたちを模している。
ドーム天井を支えるアーチの繋ぎ目に配された、紺色の円。書かれているのは聖人の名前だと、アラビア語の読める友人が教えてくれた。
隅の螺旋階段を上がると、正面のミフラーブ(壁龕)を見下ろすバルコニーがあって、そこが女性の礼拝席だという。しばらくぼんやり座っていたら、ひとりの男性が礼拝堂に入ってきて、壁龕に向かって立ったり座ったりして、祈りを捧げ始めた。モスクでは決められた時間にこだわらず、祈りはいつ捧げてもよいのだな。
やがて、ドームがひそやかな美しい音楽に満たされた。私は、正面の彼が何か唱えごとをしているのだとようやく気づいた。唱えごとのあと、彼は黙って、立ったり座ったりひれ伏したりを繰り返し、それからまた何かを唱えていた。静かな祈りの姿だった。
新しい年が、誰にとっても平和でありますように。
ちょうど礼拝の時間だったので、しばらく遠慮して、1階のショップを覗いたりして待っていた(本当は、静かにしていれば礼拝中に入ってもよい)。
やがて、礼拝が終わって、信者の人たちが出ていったので、入れ替わりに中に入ってみる。荘厳で落ち着いた雰囲気。正面にあるのは祭壇ではなく、カーバ神殿の方向を示すミフラーブ(壁龕)とミンバル(説教壇)である。
足元は緑色のふかふかの絨毯。壁と天井には、唐草などの繰り返し文様と文字(イスラーム書法)の装飾。ドーム天井から釣り下がる燭台も文字のかたちを模している。
ドーム天井を支えるアーチの繋ぎ目に配された、紺色の円。書かれているのは聖人の名前だと、アラビア語の読める友人が教えてくれた。
隅の螺旋階段を上がると、正面のミフラーブ(壁龕)を見下ろすバルコニーがあって、そこが女性の礼拝席だという。しばらくぼんやり座っていたら、ひとりの男性が礼拝堂に入ってきて、壁龕に向かって立ったり座ったりして、祈りを捧げ始めた。モスクでは決められた時間にこだわらず、祈りはいつ捧げてもよいのだな。
やがて、ドームがひそやかな美しい音楽に満たされた。私は、正面の彼が何か唱えごとをしているのだとようやく気づいた。唱えごとのあと、彼は黙って、立ったり座ったりひれ伏したりを繰り返し、それからまた何かを唱えていた。静かな祈りの姿だった。
新しい年が、誰にとっても平和でありますように。