菊千代君は、我が家の次男坊
我が家に菊千代君がやってきたのは、6年ほど前の6月でした。
新聞に、動物愛護センターの記事が掲載されていたのを読み、毎年殺処分されるワンチャンや猫ちゃんの事が、朝から心に染みついてしまったのです。
私はいても立ってもいられない心境になりました。
市が経営するその動物愛護センターの建物の場所を調べると、私が勤務している場所の近くである事がわかりました。
私の仕事の終わりは、毎日午後の8時を回ってしまうので、仕事が終わってから動物愛護センターに行っても締まっています。
そこで、土曜日の午前中に自宅近くのホームセンターで、動物用のゲージを買い込み、その足で、さっそく動物愛護センターに出かけてみました。
市営なので、土曜日の週休日は休みかと思いましたが、ボランティアで活動されている人達が、しっかりと動物達のお世話をしていました。
センターの中は、とても綺麗に掃除が行き渡っていて建物の中には、数人のボランティアが甲斐甲斐しく動物達の世話をしていました。
私が、本日訪ねた理由を自己紹介を含めて話すと、代表の人が対応して下さいました。
本来なら、簡単な、私の身辺調査をしてから動物を引き渡すのですが、私の所属等を知っていて下さり、私自身を信用してくださって、今日、動物を引き渡してくださる事になったのです。
どんな毛並みか、男の子か女の子か、子猫か、大人の猫か等の希望を問われたので、私は、「明日、殺処分予定の猫ちゃんを譲ってくだい、男の子でも女の子でも、子猫でも大人の猫でも、毛並みはどんなでもかまいません。」と、お願いしました。
そこで出会った猫ちゃんが、「菊千代君」だったのです。
彼の名前の由縁は、菊の花が綺麗に咲いていた時期に、市内の八千代町で保護されたためなのだそうです。私は、この名前を引き継ぐ事にしました。
譲ってもらう条件として、
①去勢をする事。去勢したら、必ず獣医の証明書を愛護センターに提出する事。
②家の中からは外に絶対に出さない事。
が言い渡されました。
私が、この二つの条件の理由を聞くと、
去勢をしないと、また可愛そうな動物が増えてしまったり、家の中でマーキングをされたり、飼い主さんも大変になりますし、外出して、他の人間に殺されたり、車にひかれてしまったりするので、必ずこの条件は履行してくださいとの事でした。
理由お伺い、何だか可愛そうな気持ちがわきましたが、そうしなければ、よけい、可愛そうな結果になってしまう事を肝に銘じたのです。
菊千代が、我が家にやって来て、6年が経過しました。
この間には、菊千代が私達家族を色々癒してくれました。
自宅に、菊千代君がいてくれて、本当に良かったとしみじみと思う毎日です。