誠に渋いレンズですね、SIGMAのArtシリーズよろしく大きく重たいレンズです。
フードも含め筐体が金属で9群11枚のレンズでどっしりと830g、α7IIより200gほど重いです。
Cosina 「Carl Zeiss Distagon T* 1.4/35 ZF.2」
ヘリコイドの絶妙なトルクもさすがですね、そしてこのレンズ私としては一番ピントの山が掴みやすいレンズでもあります。同じF値のplanar T*1.4/50も使いやすいですが、このレンズのピントのつかみと比べるとやはりDistagonのほうがが頭一つ出ている感じですね。
お恥ずかしい話まだまだ使いこなしには至っておらず現在進行形なので、一番美味しい場面というのがこれだといえないのが辛いところです(笑)。でも愛犬を撮っているとこのレンズが何故か一番ピッタリきます。
木の葉にきらめく点光源の出方も柔らかくて良いですし、ピシッと決まったピントピークから背景にかけてのなだらかなボケ方が嫌味なく主役に目を向けさせてくれていますよね。f/2.0で撮っているんですがしっかり周りの状況を説明できてると思います^^。
室内でもクリアないい雰囲気で描いてくれます...
夏の暑い日で散歩前のCobbyです。ブラシを掛けてから撮ればよかったっていう写真ですが(笑)、上の写真同様スッキリとした状況説明ができるレンズだと思います。
散歩で使うには若干重いのですがスナップとしても素晴らしい写りで取り回しは楽ではないですが驚かされます。RAW現像して出来上がる写真を見て「オ~ッ」と思ったりしますから^^。
悲しくも伐採されて今はなき「この木なんの木(マルバヤナギ)」なんですが、中央の二人のグランドゴルファーがこんなに小さく写っているのにもかかわらずグッと浮き出るような立体感でビックリです。
そして「光芒」ですね、planar T*1.4/50もかなりイケてるんですが、このDistagonも空・雲の感触からして素晴らしいのですね。
以前書きましたがα7IIでキットレンズなどを使ってこういう写真を撮ると空の青さと雲の濃い青が描ききれないんですよね、雲は黒くなってしまったりと。このレンズは地上のシャキッとした感じも良いし、撮りたいものがしっかり再現できている嬉しさですね。
それにD7200の時(約50mmの標準レンズになりますが)もいい写りをしてましたねえ。一番感激したのがこの画で、なんてことはない普段散歩でCobbyと歩く土手の道なんですが...
(f/8.0、1/320、ISO100、-0.7EV:D7200)
一見絵のように見える写真ですが、しっかりと細部まで描かれており夕日に向かって歩いて逆光気味なんですが道の下草の陰影から背の高い雑草の葉の緻密な描写までとても良い感じです。この「絵のような感触」というのを過去に幾つかの作例で見つけとても気に入り本レンズを手に入れるきっかけとなったという経緯があります。
そしてこちらは少しグロですが朝イチの蜘蛛さんの食事風景を撮ったものです。
半逆光の状況で獲物を運ぶ蜘蛛がしっかりと描写されており、糸の上には他にもたくさん獲物があるので喜々としている軽い足取りが感じられるくらいでした(笑)。背景の植木の陰影もそして点光源も主役を邪魔しないばかりか影部では規則的な蜘蛛の糸をしっかり描写しています。
モノクロもいいんです^^。planar T*1.4/50のモノクロも気に入ってますが、このD7200の時も良かったですねえ。
(f/8.0、1/60、ISO100、-0.7EV:D7200)
コントラストの効き方もよく雑然とした中にも空気感がしっかり閉じ込められているのが好きですねえ。画が画なのでこのコンテナ(レンタルスペース)が何なのか見た人には伝わりにくいのですが、生え放題の雑草やまわりの重機など混沌としているにも関わらずなんか気持ち良い写りというのは感じられるんじゃないでしょうか・・・独りよがりかな(笑)。
こんなD7200の写りがあるんでα7シリーズに乗り換えの下取りに出してしまったのがちょっと惜しくなってきてますね正直なところ、安い中古を買い戻そうかという考えも最近持ってます^^;)。
そのα7シリーズでの写りも見ていただきたいですね。しかしこのレンズ付けるとフロントヘビーになります(笑)。
写りの安定感で孫達はほとんどplanar T*1.4/50で撮っていたんですが、このレンズでもけっこう優しく撮ることができました。
少しコントラスト弱めにして仕上げていますが、産毛の感じから唇の柔らかそうなところまでいい感じに仕上がってきてると思います。ソフトからハードまで融通がきくところもいいと思ってます。
次のは同じ組み合わせで撮ったものですが、白いオシロイバナです...
白の花びらの陰影もしっかりついており、もちろんピントを置いたシベもピシッと浮き立っています。そこから地面に低く生えてる下草までなだらかにボケていく様も気持ち良いし、オシロイバナの葉の質感もしっかり出てます。
まだ2代目α7IIではそれほど持ち出してないのですが、よく行く那須で撮ったパノラマ写真のできもけっこう気に入っております。これはα7IIのスイングパノラマを使わずに展望場所の手摺りの上で120°ほど5~6枚程度に分けてシャッターを切った画像をPhotoshop CCを使ってパノラマ写真にしています。
右の朝日岳から少し見える茶臼岳と山の起伏の立体感もけっこうしっかり出ており、それなりに緻密な描写が損なわれずに合成されていると思います(Photshopの機能にも驚きますね)。
今どきのAFズームと違いヘリコイドを無限遠に回しきってすぐにF値とSSを決める動作に入れる潔さは夜などの景色などには随分と助けられます。そしてこの写りの良さですからこのレンズの美味しいところをもっとたくさん知りたいですね。α7IIではたしかにフロントヘビーですが、D700ではとてもバランスが良く歩留まりもとても良いですね。
長く付き合えるレンズであることは確かです...。
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