with my Cobby

趣味の写真・カメラを中心にした雑記、愛犬Cobbyとの散歩撮を中心にオールドレンズ記事もプラスしてアップしています。

直射光とスカイライトの比率を思い知る...前編

2019年03月21日 | 02. カメラライフ

最近何日か使って今が旬のハクモクレンを撮影してきました。​天候の違いがありますので写りが少し違ってきます...このへんが今回とても興味深く「光」を意識しましたねえ。

いくつか撮ったものをご覧いただきましょうか...

DSC01217_hakumokuren.jpg
(α7III:Ai Micro-Nikkor 105mm F2.8S)

これは午後2時半ごろに文化の森公園のハクモクレンを撮ったものです、強くはないのですが太陽が顔を出している時に撮りましたので適度なコントラストが付いていますね。

そしてこちらは日が違うのですが時間的には少し遅い午後4時半過ぎのものです。

DSC_3062_hakumokuren.jpg
(D700:Ai AF Micro-Nikkor 60mm F2.8D)

時間的に陽が傾き始めていますので黄色が少し強くなって色味がぜんぜん違うのがわかりますね。上の写真と違うのは順光ではなく半逆光で撮ってますのでそれぞれの花の立体感は出ていますね。

そして望遠マクロとやはり随分と写り方が違うなあと思ったのがこちらの2枚です。

DSC_3069_hakumokuren.jpg
(D700:Ai AF Micro-Nikkor 60mm F2.8D)

DSC_3276_hakumokuren.jpg
(D700:SP AF 180mm F/3.5 Di LD [IF] MACRO 1:1)

望遠マクロのの面白さもあるんですが、光の違いかAi AF Micro-Nikkor 60mm F2.8Dの方がシャープな仕上がりとさすがの質感描写、そして漏れてくる背景の光の出方などとてもしっくりきますね。180mmの方はピント面はシャープさの中に柔らかさをあわせ持ち良いのですが、背景が危うくグルグルと目が回りそうになり気味でレンズの味が削がれてしまいましたね・・・この危うい明るさは覚えておかないとです(実はこのへんの話が後で出てくる直射光と散光の比率の問題を含んでいそうなんですね)。

そこでアングルを少し引いてやると...

DSC_3275_hakumokuren.jpg
(D700:SP AF 180mm F/3.5 Di LD [IF] MACRO 1:1​)

先ほどのAi AF Micro-Nikkor 60mm F2.8D同様のアングルに近く面白みはなくなりますが、気になる「グルグル感」は影を潜めます^^。でもこれならこのレンズで撮る意味がないかなというところですよね、60mmの方が遥かに美味しい画になっていると思いますので・・・このへんがレンズ選びの面白いところかもですね。


☆ ここで一つ勉強したことがある ☆

太陽光は直射光ともうひとつ大きなエレメントとして「散光」を頭に入れておかねばいけないということ。太陽光が地上に降り注ぐ時に大気中の空気・水分・塵芥などの分子にぶつかり散乱する・・・この散光をスカイライト(天空光)という。

そして直射光とその散光の比率が東京では概ね1:4ぐらいだという。なんと明るさからすればレンズ二絞り分もスカイライト(散光)の方が明るいということだ・・・このスカイライトの明るさが大きいということでしばしば露出オーバーを引き起こすということがあるのだ・・・この状況を理解すればD700の「露出が暴れる」ということの理由が理解できるというものである(笑)・・・通常D700にて現像時を鑑みてヒストグラムで露出オーバーにならないような指標が露出補正(-1/3EV)と体感しており上に書いたようにスカイライトが強いと時折オーバーしてしまっていたということなんでしょうね。

またスカイライトにより直射光でできる強いコントラストが弱まるし、カラーで言えば色濁が起こることも覚えておかねばならないでしょう。

であるからして太陽がしっかり出ている時でも散光の強さを意識しなければいけないし、太陽に雲がかかっている時やまったくの曇りの時などではその散光の度合いを見極めて臨まなければ思った写真が撮れなくて当たり前ということになるのでしょうね・・・逆に言えば意識できていれば現像時の作業が理にかなった楽なものになるでしょうね。

時折空気が澄んでいるような雨上がりのシチュエーションなどは塵芥など少なく散光が弱くなりこの直射光が比率を上げてくるわけですよね・・・『光を読む』ということが少しずつ科学的に理解できてきますね(笑)。

そんな直射光、スカイライト(散光)のことをしっかり頭に入れておけば良い写真が撮れた時の「良い光」とはどういう状況だったのかが少しずつ体験とともに頭に蓄積されていくんですねえ。

そして雲が太陽を隠し気味の日に撮った・・・いわばほぼ散光の下での写真がこのハクモクレンをとても美しくしてくれました。

DSC_3260_hakumokuren.jpg
(D700:SP AF 180mm F/3.5 Di LD [IF] MACRO 1:1)

DSC_3264_hakumokuren.jpg
(D700:SP AF 180mm F/3.5 Di LD [IF] MACRO 1:1)

DSC_3283_hakumokuren.jpg
(D700:SP AF 180mm F/3.5 Di LD [IF] MACRO 1:1)

そして今回のブログ記事が「前編」となっているのはこの直射光と散光の理解が次に来る<ミツマタ>の開花写真での「例の玉ボケ写真」の本番にてなるほどと思わせてくれたので無理(無駄)な現像作業が抑えられ、なぜ思ったように写らないのかが理解でき...その限界の中での良い写真のチョイスが自分なりにリーズナブルにできたことに繋がっていったように思えました。

 なので後編へ続く...(笑)


 ※ カメラ : D700 & α7III

   レンズ :

   Ai Micro-Nikkor 105mm F2.8S

   Ai AF Micro-Nikkor 60mm F2.8D

   SP AF 180mm F/3.5 Di LD [IF] MACRO 1:1




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