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SiriusとAldebaranとPolaris

もう、 と、まだ

2015-03-11 08:42:29 | 日記

あの日、いつもの病院で順番待ちをしてた。

周りの人が「何か揺れてない?」という。

ふと見ると待合室のテレビが少し揺れている。

かるい眩暈を覚える。

 

この地では震度2。

ああ、地震のゆれか。

テレビの画面は緊迫した声が。

 

最大級の地震。

津波が東北の海辺に押し寄せてきている。

岸壁を越え、

川を遡り、

住宅を、船を、クルマを、

つぎつぎと巻き込んで、

津波が、津波が、つなみが。

 

高台へ逃げ惑う人々のむれ。

津波に自宅をのみこまれ、

ああ、ああとしかこえがでない。

 

火災が街を焼きだす。

津波にのまれみんなどこへ行ったのか。

 

避難所ではじまる生活。

何もない。

これからどうなる、これからどうする。

とにかく生きなければ、思いはそれだけ。

否。

そんな思いもない。

今日という日を生き、明日につなげる。

 

地震に奪われなかった命。

津波に奪われなかった命。

 

その後の避難生活で、

拾った命が奪われる。

関連死は悲しい。

 

あれから四年。

 

もう四年、まだ四年。

もう五年、まだ五年。

もう十年、まだ十年。

 

もう、と、まだ。

 


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