たとひ千秋をくるとも
歳月程なくすき
やす
し
いは○や老少不定
なり いつをいつかと
たのむ
へき
例ひ千秋送るとも たとひせんしゅうをくるとも
歳月程無く過ぎ易し さいげつほどなくすぎやすし
況や老少不定也 いわんやろうしょうふていなり
何時を何時とか頼むべき いつをいつとかたのむべき
時光程なくうつりき
て
五更のそらにそ成
に
ける
念々 無常のわか
いの○いつか死○
に
をかされ
ん
時光程無く移り来て じこうほどなくうつりきて
五更の空にぞ成りにける ここうのそらにぞなりにける
念々無常の我が命 ねんねんむじょうのわがいのち
何時か死王にをかされん いつかしおうにおかされん
※前田本方丈記解説 前田家育徳財団により不明な部分を加筆