つきせぬおもしろさに又この末にはいかなる
おもしろき事ぞあらんとなり。いかなる風とは
いかやうなる風流の事か侍らんといふ事なり。
慈圓
○いつまでか涙くもらで月は見し秋まちえても秋ぞこひ
しき
じゆつくわい
述懐の哥なり。いつまでかとはいつの比までか
なり。秋まちえでもとは當意の秋なり。秋ぞこ
ひしきとはむかしの秋なり。むかし見し
月はなみだくもりざりしに今は老の涙に
月をもやつし侍れば昔の秋のこひしきと
よめり。
※出典 不詳。