新古今和歌集の部屋

李于鱗唐詩選 寛政八年嵩山房版 蔵書




  四聲假名附

  李于鱗唐詩選
  江戸 書肆 嵩山房梓行
 
 



(初版)
 寶暦戊寅初夏 (宝暦八年1758年)
(二版)
 天明乙巳初夏 (天明五年1785年)
(三版)
 寛政丙辰初夏 (寛政八年1798年)
 
(発行)
          日本橋南通二町目
江戸 書肆嵩山房 小林新兵衛梓行
 
選者 済南李攀龍
 
 
 
 
 巻之一~巻之三
 巻之四~巻之五
 巻之六~巻之七
 
 


唐詩選目録
巻之一 五言古  共十四種
巻之二 七言古  共三十二首
巻之三 五言律  共六十七首
巻之四 五言排律 共四十首
巻之五 七言律  共七十三首
巻之六 五言絶句 共七十四首
巻之七 七言絶句 共百六十五首
集採共計 一百二十八家
詩選統載 四百六十五首
 


 

唐詩選序

唐無五言古詩而有其古詩

陳子昂以其古詩爲古詩弗

取也七言古詩惟子美不失

初唐氣格而縱橫有之太白


縱橫往往彊弩之末間雜長

語英雄欺人耳至如五七言

絶句實唐三百年一人蓋以

不用意得之卽太白亦不自

知其所至而工者顧失焉五

言律排律諸家槩多佳句七

言律體諸家所難王維李頎

頗臻其妙卽子美篇什雖衆

憒焉自放矣作者自苦亦惟

天實生才不盡後之君子及

茲集以盡唐詩而唐詩盡于

    濟南李攀龍撰

 
 
訳(Wikipediaより)
唐代には、伝統的な五言古詩はなくなって、唐代独自の五言古詩が発生した。陳子昂は自分の古詩を伝統的な古詩と考えているが、私は賛成しない。
七言古詩では杜甫だけが初唐の風格を保っているものの、格調を破った奔放な所がある。李白も奔放だが、いくら強い弓でも射程の尽きる所では力がなくなるもので、同じようなことが彼の詩にも往々にして起こる。そこで時には間ののびた句をはさんだりするが、これは英傑の士が凡俗の目をくらましているに過ぎない。
だが五言・七言の絶句となると、李白は全く唐代三百年間の第一人者である。それと言うのも、思いを凝らさない為に名詩が浮かんだのであろう。だから李白自身も気の付かぬうちに至上の境地へと達したのであって、技巧を凝らした作品は却って敗北している。
五言律詩・五言俳律には、どの詩人にも大体佳句が多い。
七言律詩は、どの詩人にも作りにくいものだが、王維と李頎は至妙の境地にまで、幾らか手が届いている。杜甫でさえ、作品の数が多いが、雄健な力を失って、規格を外れた勝手な方向へと流れてしまった。
このように、詩人達はそれぞれに苦労をしているのだが、天が才能のある人物を生む力はまことに尽きぬものがある。だから後世に君子が現れて、この選集によって唐詩を知り尽くしてくれたならば、唐詩の全てはここに尽きたこととなるのだ。------李攀竜
 
 
四声
▲去▲入
▲上▲平

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