新古今和歌集仮名序 ためしなんなかりける。此うち みづからの哥をのせたること ふるきたぐひあれど十首には 過ざるべし。しかるをいまかれ これえらべる所三十首にあま れり。是皆人のめだつべき色も なく心とゞむべきふしもあり がたきゆへにかへりていづれと わきがたければもりのくち ば数つもりみぎはのもくづが きすてずなりぬることはみち にふける思がふかくして後 仮名序訳