行き先不明人の時刻表2

何も考えずに、でも何かを求めて、鉄道の旅を続けています。今夜もmoonligh-expressが発車の時間を迎えます。

銀河鉄道人気を支える2つのRCアーチ橋

2020年10月02日 | 土木構造物・土木遺産
「大人休日倶楽部パス」(JR東日本管内、4日間、15,270円)がGOTOキャンペーンに合わせてなのか、年間予定以外に発売されるというので購入、仕事を休ませていただき、何回目になるのかは忘れてしまったが、自分なりの「東北復興支援の旅」に出かけることにする。

今回は、震災関連のメモリアル施設を中心に、被災地の状況をお知らせするつもりだが、前後逆になるものの、ミッションを終えて一息ついて釜石線を途中下車。鉄道好きには聖地とも言われている宮守川橋梁と達曽部川橋梁を訪れる時間があったので、秋田駅での時間調整に先にそちらを紹介しておく。
(ちょっと、被災地における感想などは、デリケートなものになりそうなので、写真や記憶を厳選しながら慎重に書き込んでいきたいと考えている。そのような事情により、本題より趣味が先行し失礼します。)



宮守川橋梁は、釜石線の路線全体を宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を題材にのせ、そのイメージがぴったりと近年急に人気のスポットなった。
「道の駅・みやもり」は、宮守川橋梁の愛称となっている「めがね橋」の冠も付けられている道の駅で、宮守駅の下り方向に少し行って国道がその橋梁下をくぐり終えたところにある。
橋が見える広場からは、宮守川橋梁の全容を眺めることができて、夜にはライトアップされる。これが幻想的のようで、そこを走る列車はまさに銀河鉄道のようだとか。

半面、達曽部川橋梁は、同国道沿いにはあるものの、人里離れた山の中、森の中にひっそりとたたずむ。
達曽部川の深い谷が宮守川との出会いの部分にあることもあって、その全容は対岸からか川の中からしか見ることができない。ちょっと寄り道の鉄道ファンの私のような者をばは、近寄せられないといったところなのか?
アクセスやロケーションの違いで宮守川橋梁に人気を奪われているところがあるが、実は宮沢賢治のイメージはこちらの橋梁の方がマッチしているという話もある。



宮守川橋梁が5連のアーチ、達曽部川橋梁が6連のアーチの違いがあるが、径間も景観も似ており、同じRC(鉄筋コンクリート)の充腹アーチ橋で、釜石線の歴史の中で共に昭和18年に竣工。
もちろん釜石線の歴史はもっと古いのであるが、宮守川橋梁は架け替えによって誕生し、以前の橋脚がすぐ脇に残っているのが写真でも分かる。
一方、達曽部川橋梁は、以前はプレートガーダー橋だったが、そこに型枠を組んでコンクリ―を流し込んだという、ちょっと強引な工法が用いられおり、ガーダー橋の鋼部分を今でもコンクリートが包み込んだままになっているという。工期と工費の関係か?

もちろん、二つとも選奨土木遺産です。
ちょっと私も強引に途中下車をして、鉄道ファン必見ののスポットに行ってきましたのでご報告まで!

コメント
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