新潟県は面積も広く、三方を山で囲まれ、主要国道の峠道を経由しなければならないという地勢的な問題もあってか、早くから充実した設備を持った道の駅が整備されてきた経緯がある。
観光会社の出資により設置された「阿賀の里(国道49号)」は、地元観光と一体的な開発の拠点を担う(観光会社はその後撤退)。かにや横丁や鮮魚センターを持つ「能生(国道8号)」も国民的グルメであるカニの販売を中心として、県外からの客の集客も多い。
「あらい(国道18号)」は県内最大規模の駐車スペースを持ち、高速道・上信越道のパーキングエリア・スマートインターと併設。物産直売所やレストラン、鮮魚センター、ホテルなど、施設・設備は他に類を見ないほどの充実ぶりだ。
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そんな中で、私が注目するのは「道の駅たがみ」。規模は県内の道の駅の中でも、それほど大きなものではない。先に紹介した「庭園の郷・保内」からは、北に7キロ。同じ国道403号沿いにあって、正に隣の駅といったところ。
「長岡花火館」や「庭園の郷・保内」と違って、見て楽しむ施設はなく、わざわざ訪れる人は少ないように思える。売店には地場物産が並ぶが、スペースとしては広くなく、フードコーナーも品数は少なく、席数も少ない。
ただ、ここは国土交通省の平成27年(2015年)「重点道の駅」に選定されている。選定されてから5年、ここのオープンは昨年2020年の秋、県内では現在のところ一番新しい道の駅となる。なぜ選定からオープンまでに時間をかけたのか?
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「道の駅たがみ」のある田上町は、平成の大合併の際に、経済的なつながりの深い加茂市が早くから合併しない方針を打ち出したため、様々な合併形態(三条地域や新潟市)を模索したものの、いわば取り残された町となった。
そんな時に、地域の交流拠点とするべく道の駅の計画が持ち上がったのだが、計画段階から地元の大学(新潟薬科大学、新潟経営大学、新潟中央短期大学)など、産官学の連携によってあるべき姿やその機能が議論されてきた。これが5年の歳月ということになる。
国土交通省も、地方創生に資する地産地消の促進や小さな拠点の形成等を目指した「道の駅」を重点施設として支援することとしていて、この「道の駅たがみ」では「公共サービス・生活サービス等を集約」、「地元大学との連携」、「地域の魅力を発信する拠点創出」が柱としたことが評価された。
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ここには、道の駅の施設のほかに、町役場、交流会館、公民館、保健センター、福祉施設、商工会館、土地改良区などが隣接し、駐車場もシェアしている。24時間営業のコンビニが併設されていることも住民としてはありがたい。(写真上:町役場と交流会館。駐車場は共用となっている。)
加えて、集落地域等を結ぶ公共交通・宅配サービスの導入するなど福祉拠点としても機能している。フードコーナーも普段ちょっと立ち寄れる場所として、限定メニューで軽食を提供。決して背伸びをしない。
旅行者のためだけの道の駅とてだけでなく、常に住民との交流を創出する場となっていることが、私が県内第一位とする理由だ。この道の駅を舞台にいよいよ地元大学との連携カリキュラムの実習なども始まる。この成果も楽しみだ。
観光会社の出資により設置された「阿賀の里(国道49号)」は、地元観光と一体的な開発の拠点を担う(観光会社はその後撤退)。かにや横丁や鮮魚センターを持つ「能生(国道8号)」も国民的グルメであるカニの販売を中心として、県外からの客の集客も多い。
「あらい(国道18号)」は県内最大規模の駐車スペースを持ち、高速道・上信越道のパーキングエリア・スマートインターと併設。物産直売所やレストラン、鮮魚センター、ホテルなど、施設・設備は他に類を見ないほどの充実ぶりだ。
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そんな中で、私が注目するのは「道の駅たがみ」。規模は県内の道の駅の中でも、それほど大きなものではない。先に紹介した「庭園の郷・保内」からは、北に7キロ。同じ国道403号沿いにあって、正に隣の駅といったところ。
「長岡花火館」や「庭園の郷・保内」と違って、見て楽しむ施設はなく、わざわざ訪れる人は少ないように思える。売店には地場物産が並ぶが、スペースとしては広くなく、フードコーナーも品数は少なく、席数も少ない。
ただ、ここは国土交通省の平成27年(2015年)「重点道の駅」に選定されている。選定されてから5年、ここのオープンは昨年2020年の秋、県内では現在のところ一番新しい道の駅となる。なぜ選定からオープンまでに時間をかけたのか?
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「道の駅たがみ」のある田上町は、平成の大合併の際に、経済的なつながりの深い加茂市が早くから合併しない方針を打ち出したため、様々な合併形態(三条地域や新潟市)を模索したものの、いわば取り残された町となった。
そんな時に、地域の交流拠点とするべく道の駅の計画が持ち上がったのだが、計画段階から地元の大学(新潟薬科大学、新潟経営大学、新潟中央短期大学)など、産官学の連携によってあるべき姿やその機能が議論されてきた。これが5年の歳月ということになる。
国土交通省も、地方創生に資する地産地消の促進や小さな拠点の形成等を目指した「道の駅」を重点施設として支援することとしていて、この「道の駅たがみ」では「公共サービス・生活サービス等を集約」、「地元大学との連携」、「地域の魅力を発信する拠点創出」が柱としたことが評価された。
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ここには、道の駅の施設のほかに、町役場、交流会館、公民館、保健センター、福祉施設、商工会館、土地改良区などが隣接し、駐車場もシェアしている。24時間営業のコンビニが併設されていることも住民としてはありがたい。(写真上:町役場と交流会館。駐車場は共用となっている。)
加えて、集落地域等を結ぶ公共交通・宅配サービスの導入するなど福祉拠点としても機能している。フードコーナーも普段ちょっと立ち寄れる場所として、限定メニューで軽食を提供。決して背伸びをしない。
旅行者のためだけの道の駅とてだけでなく、常に住民との交流を創出する場となっていることが、私が県内第一位とする理由だ。この道の駅を舞台にいよいよ地元大学との連携カリキュラムの実習なども始まる。この成果も楽しみだ。
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