先日、日光街道ウォークの長い寄り道で、下野薬師寺と
龍興寺を訪れたことを書いた。龍興寺には弓削道鏡の墓所が
あるが、「道鏡を守る会」があると今朝の天声人語が語る。
色仕掛けで孝謙天皇(女帝)に取り入ったなど、日本の
ラスプーチンとも呼ばれる道鏡は、日本史上で指折りの悪人
僧侶のレッテルを貼られて来た。
あまりの悪評に義憤を覚え反骨心に燃えた宮城県の元教諭
の本田氏が「道鏡を守る会」を起こして活動している。
会長である本田氏によれば、経典を写し薬草を解し寺院の
建立に尽くした「高僧」という。しかし、坂口安吾の「道鏡」
など小説や映画で、野心がなく志の高い改革者と描かれても
社会の評判は「悪僧」。
今年はこの道鏡の没後1250年。今月7日に奈良市と下野市の
ゆかりのある寺で「道鏡をしのぶ供養祭」が開かれたという。
下野市は間違いなく龍興寺であろう。奈良市は多分、孝謙天皇
の発願で創建された西大寺かも知れない。
久々に晴れの明け方、マイパーク早稲田公園を散歩すると
八重桜、ハナミズキ、ツツジが共艶。