昔、フランシス・フクヤマの「歴史の終わり」を読んだ。
分厚い3分冊の文庫本だった。混み合う電車内で必死に傍線を
引きながら読まないと先へ進めないほど難解だった。
半年かかった末、最後は疲れて流し読みになった。それでも
古代から様々な歴史哲学による政治形態を辿りながら、人類が
行き着いたのが民主主義と自由経済。これで「歴史は終わった」
という結論だったことは何となく覚えている。
今、その「民主主義」の限界が叫ばれる。
アメリカのトランプに代表される「ポリュリズム的政治」は
自国主義、保護主義の復活である。安部一強による今の日本の
政治状態も、その独裁的な振舞いから見れば同様と言える。
そして、「衆議を尽くす」民主主義が「非効率的」と言われ
出しているのである。フランシス・フクヤマの力作の結論は
間違っていたのだろうか。
今日は近所のお宅の花壇から冬の彩を。