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それがなければ、武ではなく暴力である。』
はっきりした記憶はないが、かつて戒めの言葉としてニア・リストンは、そんなことを言われた気がする。
ニア・リストンは第4階級の貴人であるリストン家の末娘だが、病弱で生死の境を行ったり来たり……実際、一度は死んでいる。だが、そんな彼女はやがて血雨を歩く者、騎士殺し、暴虐の姫君などと呼ばれるようになるのだが、もっとも有名な異名は「凶乱令嬢」の名だろう。
彼女はやがて英雄と呼ばれるようになるらしい……。
死んでしまった病弱美少女を、治療に呼ばれた魔術師が生き返らせたふりをして別人の魂を召還したところから始まる、狂乱令嬢の戦いの記録。
前世はよく覚えていないけれど武術を極めた英雄らしい。病弱の幼女の身ゆえにまだ万全ではないけれど、とりあえず街のチンピラなら100人同時に相手をしても服は汚さない……というところで、幼女のバトルがメインになるかと思いきや、意外にもテレビ番組製作メインで話が進みます。実家は高位の貴族ながら、新たに発明された魔法映像に資本投下したものの受像機「魔晶板」の普及が遅れて投資が回収できなく破産の恐れが……というところから、主人公が広報担当で知恵を巡らせ拳を振るう物語です。
話は通じるけれど常識が通じない主人公と、主に忠実なようでいて実は自分の欲望にしっかり忠実なメイドの組み合わせは今回も健在。キャラクター設定と組み合わせの妙は巧いですね。
【凶乱令嬢ニア・リストン 1~病弱令嬢に転生した神殺しの武人の華麗なる無双録】【南野海風 】【磁石】【HJ文庫】【武を極めたバーサーカー令嬢の最強転生ファンタジー】【天使のような凶乱令嬢が繰り広げる最強無双譚】【小説家になろう】
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