付け焼き刃の覚え書き

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「地球を肴に飲む男」 小泉武夫

2007-12-21 | 食・料理
 東京農大の教授が日本全国、世界各地を旅してはそこで愉しんだ料理や酒や人々との出会いを綴ったもの。なんか大学の講義風の「~であります」口調が印象的。
 中国の薬味酒、世界各地のチーズ、蛆虫、屁臭虫、カブトムシ、オムレツ、山羊汁、世界各地のカニ、漬け物、濁り酒、キャベツの浅漬け、カワハギの肝、フォアグラ、ネズミの燻製、大吟醸、ポートワイン、黒いマヨネーズ、豚汁、黄金のリンゴ……読むだけでお腹の虫が鳴るものから眉間にしわが寄るものまで、さまざまな酒や肴が登場し、それをその地の人たちとまた愉しそうに飲み食いしているのですね。

 そして、神出鬼没の「八溝の義っしゃん」なる謎の人物。これまた日本全国、世界各地でふらりと著者の前に現れて、また愉しく飲んで騒いでまた消えていく。ほんとうに、こんな自由な人間が存在していて良いものなんでしょうか?

 まったく羨ましい1冊です。

【地球を肴に飲む男】【小泉武夫】【霧のトイレ】

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