「転生した社畜は異世界でも無休で最強へ至る」 丁鹿イノ

　青桐恒は25歳にして過労死した。ひたすら社畜として働き続けたあげく、深夜の職場で人生を終えたのだ。
　そんな彼は、ファンタジーな異世界で引退したＳクラス冒険者である両親の長男、シリウス・アステールとして転生していた。
　剣と魔法が存在する世界に引き継いだのは、社畜人生の成果である圧倒的な精神力。その性根は転生しても治ることはなく、赤ん坊の頃から鍛錬を詰むことで魔力と気力も異常に成長。それに気づいた両親は自重することなく、それぞれ一流の剣士、一流の魔法使いに育てることを決意するのだった……。

　もはや「社畜精神」は異世界転生の定番スキルなのです。死ぬまで会社にこき使われて、それで転生したらスローライフで前世の分までのんびりするぞ！というタイプと性根は変わりませんでした！に二分されるのが社畜転生の面白さです。
　単なる努力家ではなく、一線越えて命を削るバカじゃないと異世界の辺境暮らしで頭角を現せません。その努力や献身が報われる世界こそがファンタジーなのです。

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