「銀河連合日本 XI」 松本保羽

　中国との対決が一段落したところで「日本のティエルクマスカ銀河星間共和連合への加盟」の賛否を問う衆議院解散総選挙に突入。現職大臣として柏木も立候補するのだが、与党の隠し球は何といっても本名“柏木迦具夜”として立候補したフェルフェリアの存在だった。単なる客寄せパンダと侮る向きもないではなかったが、フェルさんは本国では押しも押されぬベテラン政治家である。単なる机上の空論など相手にせず、ただただ実現可能性のある政策を提案していく。
　その頃、福島上空には廃炉のための巨大宇宙船が接近していた……。

　周辺諸国や野党にケンカを売りまくる議論百出のシリーズもここまで来ました。頑張ったなあ。
　理想的に物事が進んでいくファーストコンタクトものというか、ＳＦ政治シミュレーション小説。ある意味、コケにされている感のアメリカや中国、ロシアでしたが、ここから粘り腰で巻き返し始めて楽しくなってくるところです。

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