「みつばものがたり２」 七沢またり

　ミツバはまだ11歳、しかも士官学校の生徒に過ぎない。
　ところが、ローゼリア王国が大国プルメ二アにケンカを売ってしまったので、士官学校の生徒たちにも不足している士官の補充として動員がかかり、ミツバも級友のクローネたちとともに最前線へと駆り出されてしまう。
　もちろん、派手な負け戦であった……。

　暗愚な貴族と議会によってローゼリアの治安はますます低下。ちまたにはカルトがまん延して革命の気運も高まるものの、善良なだけで実務能力に欠ける国王では舵取りができないという変乱の世に、呪い人形と怖れられる少女がわがまま人生を謳歌します。

「言葉の次は弾丸というのはどの世界でも共通です」
　目の前に王冠が落ちていたから拾っただけとミツバ。誕生祝いだし、派手にやりますと。

　銃と魔法の近世風異世界を舞台に、砲兵士官の少女が暴れ回ってのし上がっていくナポレオニック風ダークファンタジーも２巻……２巻でここまでって展開早いよね。もっとも七沢作品って、どれも２～３巻で叙事詩を完結させているので、こちらももう１冊か２冊でしょうか。ウェブ更新が停まっているので、続きが気になります。
　５月には秋葉原駅にコミック版のデジサイ広告が出ていたそうなので、カドカワも推しているようですが、作者が第２子出産直後の充電期間ということなので、じっくり待ちたいと思います。いや、乳幼児２人抱えていたら充電すら難しいと思いますよ。

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