付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「シン・仮面ライダー」 監督:庵野秀明

2023-05-10 | 超能力・超人・サイボーグ
 たとえるなら、1971年当時に石森章太郎のまんが連載読みながら、TV放映を5話くらいまで観ていたときに「映画になるんだって!」と聞かされた人間が想像したとおりの作品でした。

 始まる前、『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』と来たら、また竹野内豊が政府の役人役で登場して皆勤賞を狙うんじゃないかと思っていたけど、まさかの斎藤工ともどもの皆勤賞。そこまでは読めなかったよ。
 あと、『仮面ライダー』は孤独なヒーローと言いつつ、それを支える立花藤兵衛や滝和也との関係性も好きだったので、旧1号篇でまとめると滝の出番まで辿り着かないかなあと心配してましたが、まさかのネタ回収。それだけで(暗くて速くてろくに目で追えない戦闘シーンもアクションRPGみたいな工業地帯の走りも)すべて許す。

 シンの緑川ルリ子は、感情を抑えて行動する無愛想なショートヘアで「これは綾波?」かと一瞬思いましたが、コンピュータ操作時には目が光る姿に「これはホシノ・ルリの方だね」と思い直したらまさかのルリルリ呼び。電子の妖精を視たが、どこまで本気なのか。

 『シン・仮面ライダー』のグッズでは、ライダーカードのアルバムが欲しかったのです。でも、シン仮面ライダーカードのサイズはおおよそB8。自分が欲しい理由は71年当時のライダーカードのアルバムがぼろぼろだったので差し替えように欲しかっただけなので、B8とA8のサイズ違いはいかんともしがたいのです。そこが惜しい。

 悪の組織は結局、壮大な兄妹ケンカの果てという展開に、思ったより『ロボット刑事K』寄りだね。石ノ森章太郎のコミック版の方。テレビでは早々に省かれた「醜く変わった顔などを隠すためのマスク」という石ノ森版の設定も健在。ストーリーも設定もかなり石ノ森寄り。それでいて、クライマックスのダブルライダーの変身ポーズに胸熱。

 ライダーの変身からサイクロン号の変形、果ては戦闘員の棒術の殺陣までテレビ版の旧1号篇を踏襲してました。
 旧1号篇では、本郷猛役の藤岡弘がオードバイ事故で重傷を負い、テレビ局などから本郷猛の死亡案とか出ていたのを平山プロデューサーが懸命に食い止めて2号ライダー投入でつないだり、コミック版の急展開とかあったわけですが、ウルトラマンのカラータイマーの有無ではないけれど、そこまで初期プランでいかなくても良かったんやで?

 サソリオーグの長澤まさみは初見では解らず。後で教えてもらってびっくり。あのあたりのノリは佐藤江梨子主演の『キューティーハニー』のパンサー・クローに近いと思いました。

【シン・仮面ライダー】【石ノ森章太郎】【庵野秀明】【東映】【池松壮亮】【浜辺美波】【柄本佑】【西野七瀬】【塚本晋也】【手塚とおる】【松尾スズキ】【森山未來】【仲村トオル】【安田顕】【市川実日子】【竹野内豊】【斎藤工】【長澤まさみ】【前田真宏】【山下いくと】【出渕裕】【岩崎琢】【ロボット刑事K】
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「魔王城、空き部屋あります... | トップ | 「デスマーチからはじまる異... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

超能力・超人・サイボーグ」カテゴリの最新記事