『鴨川ホルモー』の続編ではなく、外伝集。
プロローグで安倍がきしめんを食べていて、高村の実家から錦松梅が送られてきて……という話から、あれ? 安倍も高村も名古屋出身だっけ?と思ったのは、名古屋駅前のデパートで錦松梅を大量購入したことがあったから。でも、調べてみたら錦松梅は東京が本社でした。
錦松梅というのは鰹節やきくらげとか松の実などいろいろ入った高級ふりかけ。といっても、100g500円くらいでむちゃくちゃ高くもないのだけれど、有田焼の容器入りを売っていて、それが有田焼のランクで3000円でも3万円にもなってしまうというもの。食べて美味しく、容器がそれ単体でも使えて立派ということで、結婚式の引き出物に重宝しました。
さて、今回は『鴨川ホルモー』のメインキャラから名前も出てこなかったような脇役の人たちまでが主役となって裏話や前日譚や枝編を展開する恋愛短編集。
京都産業大学玄武組の主力となって暴れ回る二人静こと定子と彰子の『鴨川(小)ホルモー』はモテない女の友情話、楠木さんてどんな人?という『ローマ風の休日』、ラブレターをめぐるトラブルの顛末を描いた『もっちゃん』、芦屋満のふたまたが原因となった『同志社大学黄竜陣』の経緯、ホルモーでは敵同士だったOB2人が東京の合コンで再会する『丸の内サミット』、そして立命館白虎隊の会長が主人公となる『長持の恋』の6編。
『鴨川ホルモー』で伏線っぽくちりばめていた小ネタを回収しつつ、別角度で物語世界を広げていくような1冊でした。『長持の恋』はジャック・フィニィの「愛の手紙」を彷彿とさせる良い話でしたが、いちばん好きなのは『ローマ風の休日』。何を考えているかよく判らなかった楠木さんがきちんと物事を考えていて、しかも女の子だというのがちゃんと伝わってくる話でした。
【ホルモー六景】【万城目学】【織田信長】【首塚】【数学】【狐のは】
プロローグで安倍がきしめんを食べていて、高村の実家から錦松梅が送られてきて……という話から、あれ? 安倍も高村も名古屋出身だっけ?と思ったのは、名古屋駅前のデパートで錦松梅を大量購入したことがあったから。でも、調べてみたら錦松梅は東京が本社でした。
錦松梅というのは鰹節やきくらげとか松の実などいろいろ入った高級ふりかけ。といっても、100g500円くらいでむちゃくちゃ高くもないのだけれど、有田焼の容器入りを売っていて、それが有田焼のランクで3000円でも3万円にもなってしまうというもの。食べて美味しく、容器がそれ単体でも使えて立派ということで、結婚式の引き出物に重宝しました。
さて、今回は『鴨川ホルモー』のメインキャラから名前も出てこなかったような脇役の人たちまでが主役となって裏話や前日譚や枝編を展開する恋愛短編集。
京都産業大学玄武組の主力となって暴れ回る二人静こと定子と彰子の『鴨川(小)ホルモー』はモテない女の友情話、楠木さんてどんな人?という『ローマ風の休日』、ラブレターをめぐるトラブルの顛末を描いた『もっちゃん』、芦屋満のふたまたが原因となった『同志社大学黄竜陣』の経緯、ホルモーでは敵同士だったOB2人が東京の合コンで再会する『丸の内サミット』、そして立命館白虎隊の会長が主人公となる『長持の恋』の6編。
『鴨川ホルモー』で伏線っぽくちりばめていた小ネタを回収しつつ、別角度で物語世界を広げていくような1冊でした。『長持の恋』はジャック・フィニィの「愛の手紙」を彷彿とさせる良い話でしたが、いちばん好きなのは『ローマ風の休日』。何を考えているかよく判らなかった楠木さんがきちんと物事を考えていて、しかも女の子だというのがちゃんと伝わってくる話でした。
【ホルモー六景】【万城目学】【織田信長】【首塚】【数学】【狐のは】