自燈明・法燈明の考察

【私の近代史観】始めの雑感

 今日も何かと忙しない一日だったと思う。
 朝から仕事をして夕方に終わり、食事を取った後、少し国立国会図書館の利用方法について調べて居たり、ネットを徘徊して情報を見たりしていた。
 最近のニュースは安倍総理の辞任発表の後の自民党総裁選の事で、とても報道番組はどこも賑やかな様子だそうだが、私は以前ほどテレビの報道は見ていない。得たい情報はネットを検索する事で容易に収集する事が出来るし、自分の意見に同調する内容、同調できない内容、ネットで得る事が出来るので、そちらの方で情報を見ながら自分の立場で、日々考える様に務めている。

 最近は勤務先がテレワークであるせいか、何かと子供たちと語る時間がある。子供たちは、私以上に世情は詳しく知っているというか、テレビで報道されている内容を知っている。そしてそれに関する様々な質問が私に投げかけられる。最近では安倍総理辞任の件から、総裁選挙、そして自民党総裁が何故、日本という国の総理大臣選出につながるのか。議会制民主主義とはどういう事か、議院内閣制とはどんな事なのか、等々。様々な質問を素で投げかけられたりするので、それに必死に頭を働かし答えるのだが、これが意外と自分自身の今まで学んできた事に対する振り返りとなったりする。


 さて、生まれて来て12年間、小学校から高等学校まで教育を受け、そこで私は様々な教科を学んできたが、その学んだ中で今、自分自身の中に残っているのは悲しいかな、数学の事が少々、そして英語が少々。歴史に至ってはここ十年程で、再度自分として学び始めてきたという感じがする。

 この今の日本の政治状況を見るにつけ、とても情けなく、またある意味で危機感を感じている。今回の安倍総理の辞任劇についても、安倍総理が辞任する事で、少しでもマシな日本社会となるような言動もネットの中であったりするし、また自民党政権が変わる事で、日本が良くなるという言動もあちらこちらに散見される。

 確かに今の日本というのは実に生きづらくなってきた。貧困格差は広がる一方だし、私の父親の世代では当然であった「終身雇用」という制度も既に崩壊している。富める人はより富を得て、貧困となる人達はより貧困へと堕ちていく社会となっていく。そんな社会にみえる。こういった社会を変えるには、やはり政治の力が必要と思うが、肝心のその政治に対する関心が国民の中では極めて低い事、またそもそも「国」という事に対する理解も薄い気がしてならない。

 これは何による事なのか。そう考える私の中には、ある大学の非常勤講師の言葉が過るのである。

 これは私が以前にある勉強会に参加をした時、その講師を担当していた方で、あるコンサルティング企業の代表を務めながら、都内の某大学で非常勤講師をしている人物であった。

 この人がこの様な事を言ったのである。

「最近、大学の授業で学生を教えているが、驚いたのは過去に日本とアメリカが戦争したという歴史的な事実を知らない学生が余りにも多い。」

「自分自身の国の歴史を知らない多くの青年が、大学という学府にいるという事に、私は大きな悲しみを覚えた。」

 これは確かにそうだと思った。大学と言えば「教育」ではなく「学問」の場である。そして大学で学ぶ学生が、これからの日本を背負って行くはずなのだが、その学生が自国の歴史すら知らないで安穏としている。これはある意味で日本という国にとって、とても危険な兆候なのではないだろうか。

 まあこの様に書いても、実際にこの様な事は、私が若い時代からあった事で、いわばその結果として現出したのが今の日本という国であり、この社会だともいえる訳で、何も今更、偉ぶって大上段から説教を垂れるという事を私はするつもりも無いし、そんな立場でもないのは自覚している。私自身、若い時代、似た様な社会で生きて来てしまったのだから、私自身もその学生と何ら違わないのである。

 でもこの先、こういった事、つまり政治的に見ても閉塞感があり、経済的にも行き詰まり感のある日本を変えるとした場合に、一体何が大事なのか。そう考えた時に、やはり今の日本には「近代史観」が決定的に不足しているのではないかと、私は個人的には考えている。

 日本という国は、今から百三十年程前には、武士という階級が存在し、人斬り包丁を腰に差して、国内は「藩」という半独立国家がひしめき合い、それを強権的に治める徳川幕府という政権がある国だった。また世界史的に見ても東の最果ての「野蛮な国」という見られ方でしか無かったのである。それが明治維新という物語を切っ掛けにして、近代国家となり、短期間で五大国の仲間入りを果たし、太平洋戦争でアメリカを始めとした連合国に敗北するまで、負けを知らない国家となりえたのである。

 この明治という時代前後から、大正、昭和となり、太平洋戦争に至るまで何かあったのか、そして太平洋戦争で何故負ける闘いをしたのか。そして戦後、日本はどの様に経済優先で走ってきて、一時期とは云え「ジャパン・アズ・ナンバー1」と世界で言われる経済大国となったのか。

 やはりこういった事を理解しない限り、どうも今の日本の閉塞感を変革する事はできないのではないか。私は個人的にこの様に感じている。

 という事で、これからポツポツと、この事についてこのブログで書いていきたいと思っている。これの目的は、、、個人的な歴史観の整理という位置づけであり、記事内容は面白味にかけるかもしれない。

 ただ時間のある方は、お付き合いいただけたら幸いです。

(続く)


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