トランプ氏顧問、娘ブランド「買って」とホワイトハウスから 倫理違反と
2017/2/10.15:45 BBC
ドナルド・トランプ米大統領の上級顧問、ケリーアン・コンウェイ氏は9日、ホワイトハウス記者室から米フォックス・テレビに出演し、トランプ氏の娘イバンカさんのファッションブランドを「買って」と発言を繰り返した。ホワイトハウス職員が民間企業や製品を推奨することを禁じる、連邦倫理規定違反だと批判されている。
コンウェイ氏は「お店に行ってイバンカのものを買って」、「自分もきょう、買いにくつもり。ここで無料コマーシャルをしますね。みんな、きょう買いに行って」と視聴者に呼びかけた。
これに対して、下院監査政府改革委員会のジェイソン・チェイフェッツ委員長(共和党)は、コンウェイ氏の発言は「一線を超えている、容認できないものだ」と批判。委員会の民主党筆頭理事と連名でトランプ大統領に書簡を送り、事実関係の正式な調査を促すつもりだと表明した。
チェイフェッツ氏はAP通信に対して、「対応が必要だ。議論の余地はない」と話した。
連邦政府の倫理規定は、ホワイトハウス職員が「いかなる商品、サービス、事業活動の推奨」もしてはならないと定めている。トランプ政権において、ホワイトハウス関係者が営利活動と関与し利益相反状態に陥る可能性について、様々な懸念が指摘されている。
ホワイトハウスのショーン・スパイサー大統領報道官は、コンウェイ氏は発言を受けて「指導を受けた」と説明。その上で、トランプ大統領のコンウェイ氏に対する評価はまったく変わらないとコメントした。
しかし複数の政治家がコンウェイ氏の発言を批判し、政府倫理局(OGE)の調査を要求。2つのリベラル系ロビー団体はすでに、OGEに苦情を申し立てている。そのひとつのロビー団体「パブリック・シチズン(公共の市民)」のクレイグ・ホルマン氏はAP通信に、「トランプ一族とトランプ政権の一部の関係者は、利益相反を禁止する法律や規則を、ないがしろにし続けている。コンウェイ氏の行動は、その態度を反映するものだ」と批判した。
オバマ政権の元主任倫理顧問弁護士で前駐チェコ大使のノーマン・アイゼン氏(ブルッキングス研究所客員研究員)も米MSNBCに対して、「規則違反」で「重大な問題だ」と述べた。
コンウェイ氏を上級顧問に決めた時、トランプ氏の評価はかなり良かったですね。
大統領の就任式の観衆数「史上最大」について「代替的事実」とかわしたように思われましたが、
つまるところ「嘘」ということを言っているのと同じでした。
それに今回の発言。
このおばさんバカなんだ。
トランプの「迷言女王」コンウェイ、イバンカの服宣伝で叱られる
Kellyanne Conway ‘Counseled’ on Pitching Ivanka Trump’s Line
<事実や倫理を捻じ曲げてまでトランプや家族のために尽くすケリーアン・コンウェイが注意を受けた。処分はまだ不明>
トランプの大統領顧問ケリーアン・コンウェイは木曜、米FOXニュースのインタビューで、トランプの長女イバンカのファッション・ブランドの商品購入を呼び掛けて新たな迷言エピソードを作った。
高級百貨店のノードストロームは最近、イバンカのフッション・ブランド「イバンカ・トランプ」の売り上げ減少を理由に販売中止を発表した。すると父親でアメリカ大統領のドナルド・トランプが「娘に不公平だ」とツイートしたため、公私混同と問題になっていた。コンウェイはそこに困った助け舟を出したのだ。
ホワイトハウスからの中継にコンウェイは笑顔でこう言った。「みんなイバンカの商品を買いに行くべきよ。素晴らしい商品で、私もいくつか持っている。無料で宣伝させてもらうわ。今日買いに行きましょう」
政府職員の地位を利用した特定商品の宣伝だ、と共和党幹部を含めた政府関係者から一斉に非難の声が上がった。下院監視・政府改革委員会の民主党トップ、イライジャ・カミングス議員(メリーランド州)は、「政府倫理局」に調査させ、コンウェイを懲戒処分にするよう要求した。「これほど政府職員の地位乱用が明白なケースも珍しい」と、ワシントンで米政府を監視する市民団体CREWのノア・ブックバインダー事務局長は言う。
献身的な努力の結果
ホワイトハウスのショーン・スパイサー大統領報道官は同日、記者団に対し、「その件ではコンウェイは注意を受けた」と言った。コンウェイに注意をしたのは誰なのか、どんな処分を受ける可能性があるかは不明だ。
コンウェイはもともと、共和党のテッド・クルーズ上院議員など保守系の政治家のコンサルタントを務めていた。昨年夏にトランプの選挙対策本部長を務めて知名度を上げたが、トランプ当選と共に大統領上級顧問に就任してからは、トランプや関係者の尻拭いに献身的な努力を見せ、数々の迷言を残してきた。
今では有名な「オルタナティブ・ファクト(代替的事実)」はその代表。トランプ大統領の就任式の聴衆が「過去最大だった」と、誰が見ても嘘とわかる嘘をトランプが言い、ショーン・スパイサー報道官が公式に発表した後、記者に問い詰められて「それはオルタナティブ・ファクトだ」と答えた。また7カ国の国民の入国を禁止した大統領令を擁護するため、実際にはありもしないイスラム過激派による「ボウリング・グリーン虐殺」事件に言及したこともある。