スペイン全土で原則外出禁止、新型コロナで非常事態宣言
2020年3月15日 8:31 発信地:マドリード/スペイン AFP
新型コロナウイルスの影響で閑散としたスペイン・バルセロナの商業地区(2020年3月14日撮影)
【3月15日 AFP】新型コロナウイルス感染者が急増したスペインのペドロ・サンチェス
(Pedro Sanchez)首相は14日、感染拡大を防ぐため、全土で人の移動を制限すると
発表した。仕事や病院の受診、食料品の買い出しなどの場合を除き外出を禁止する。
スペイン政府は14日、15日間の非常事態を宣言。人の移動制限はその一環として導入
された。
7時間以上続いた閣議の後にテレビで演説したサンチェス首相は、「外出禁止は本日から
実施する」と述べ、出勤や「パンを買ったり」、薬局や病院に行ったりすることは認め
られるが、「友人の家でのディナー」は認められないと説明した。外出禁止が守られて
いるか、警察が取り締まるという。
サンチェス首相は、「思い切った措置であり、残念ながら悪影響もある」と認めた
上で、「われわれは(新型ウイルスとの)闘いに勝つ・・・しかしその勝利の代償は
可能な限り小さくすることが重要だ」と指摘した。
サンチェス首相は、全国で薬局とスーパーマーケットを除く、すべての店舗が休業
すると述べた。
外出原則禁止の発表に先立ち、スペインの感染者の半数以上が報告されている
マドリード(Madrid)州では14日、バーやレストラン、そしてスーパーマーケットを
除くすべての店舗が2週間の予定で休業に入っていた。他の多くの地域もすでにマドリード
州と同様の措置を取っており、学校も休校している。
スペインの感染者は13日夕以降1500人以上増え、5753人となった。欧州ではイタリアに
次ぎ2番目に多い。同国ではこれまでに新型コロナウイルスに感染して183人が死亡してい
る。