キャセイ航空乗務員、北朝鮮発射のICBM目撃か 「爆発してバラバラになった」
【12月4日 AFP】香港のキャセイ航空(Cathay Pacific Airways)は4日、北朝鮮が先週発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)を、
香港と米国を結ぶ航空便に搭乗していた同社の乗務員が目撃したとみられると発表した。
また、乗組員はミサイルが「爆発してバラバラになった」ところも目にしていたという。
北朝鮮は11月29日、米本土に到達可能とみられるICBMを発射しているが、同航空の声明によると、乗務員は同日に
「DPRK(北朝鮮)が最近試射したミサイルの大気圏再突入とみられるもの」を目視したという。
同航空は目撃時刻における飛行機の位置について明らかにしていないが、目撃したのは香港とサンフランシスコを結ぶ
CX893便の乗務員で、所定の手順に従って日本の航空管制当局に報告し、その後も通常通りの対応を取ったとしている。
ただ、航空機から「かなり離れたところでの出来事」だったといい、同航空は現在の飛行ルートを変更する予定はないとした上で、
「今後も警戒を続け、事態の推移を見守る」と表明した。
「火星15」弾頭バラバラに… 実戦配備へ技術的課題ありと米当局者
北朝鮮が先月29日に発射した新型のICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星15」について、大気圏への再突入と同時に
分解した可能性が高いことが米当局者の分析で判明した。CNNテレビが2日報じた。
CNNによると、「火星15」は大気圏への再突入技術に問題があり、ミサイル誘導技術と合わせ、実戦配備に向けて技術的課題が
残されているとの見方を米当局者が示したという。
「火星15」は、ロフテッド軌道で過去最高の高度約4500キロまで上昇し、約1000キロ飛行して、
青森県西方約250キロの日本海に落下した。
通常軌道なら、米ワシントンに到達する約1万3000キロは飛んだと推定されるという。
北朝鮮は発射後、「国家核戦力完成」を宣言し、「巨大な弾頭を搭載した、最も強力なICBM」と強調していた。