襲撃受けた北朝鮮大使館、警察が家宅捜索 武器大量に発見
スペイン警察が2月に何者かの襲撃を受けた在マドリード北朝鮮大使館を家宅捜索したところ、
大量の武器が見つかった。西紙エル・ムンドが報じた。複数のメディアは、米中央情報局(CIA)が襲撃に
関与した可能性があると報じている。
スペインの北朝鮮大使館
エル・ムンド紙が報じるところ、家宅捜索で警察はライフルと散弾銃、いくつかの拳銃を発見した。襲撃犯がこれらの
武器全てもしくは一部を利用した可能性もあるという。
2月22日、9人ほどの集団が北朝鮮大使館職員を数時間に渡り拘束し、コンピュータ数個と文書を持ち去ったと
見られている。
襲撃された2月20日の北朝鮮大使館周辺の様子
報道によると、襲撃犯らは駐マドリード大使を務めていた北朝鮮の金赫哲(キムヒョクチョル)氏の情報を探していた。
金赫哲氏は襲撃の数日後にベトム・ハノイで行われたトランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長による
米朝首脳会談の準備に活発に関与していた。
北朝鮮大使は警察に、襲撃犯が韓国系の移民だとして、職員の手を縛って頭にビニール袋を被せた上で殴打したと
証言している。
韓国の駐スペイン大使は、韓国当局が襲撃とは一切関係がないという声明を出した。
エル・ムンド紙が情報局筋の話として伝えるところは、CIAは事件への関与を否定しており、
「これを証明することは極めて難しい」という。
スペイン紙エル・パイスは13日付で、同国マドリードの北朝鮮大使館が2月22日に襲撃された事件を巡り、
同国情報機関の中央情報局(CNI)などが犯行グループの一部の身元を特定し、少なくとも2人が米中央情報局(CIA)
と関わりがあることが判明したと伝えた。スペイン政府筋の話として報じた。
CIAは関係を否定しているが、スペイン政府筋は「説得力がない」としているという。
同紙はまた、米国が同盟関係にあるスペインの了解なく襲撃を実行したとすれば、外交問題に発展する可能性があると
指摘した。
同紙の2月28日付の報道によると、「北朝鮮大使館に侵入した犯人は10人前後の東洋系の男たちで、
銃で重武装していた」という。