日本生産性本部『労働生産性の国際比較2023』
ここで問題なのは円安ともう一つこの労働生産性の考え方です。
円安はご存知の通り、国際的にドルで比較される場合振りになります。
もう一つの労働生産性は高いだけだと単に物価が高くなります。
正確に表現するなら、労働生産性の値を基準となる物価で割らないといけないのです。
アイルランドは6%上げても実質は変わらない程度なんです。
ジェトロによると、2023年のアイルランドの実質賃金は前年比0.1%の上昇となりました。名目賃金は前年比6.0%の上昇でした。
つまり、金融などで賃金は高くとも物質的な生産は低いから物価上昇は高いと想像されます。
給料は安いのに下手すると日本の方がより多く買えたりします。
アイルランドのハンバーガーの価格は、15.9ユーロ(2,464円)程度です。
【マクドナルド】かつてハンバーガーは「80円」だった!? 現在は「170円」で約2倍の値上げに。「200円」を突破する日も遠くない?(ファイナンシャルフィールド) - Yahoo!ニュース
アイルランドのを買うと日本だと早い話が14個買える計算です。
アイルランドのを買うと日本だと早い話が14個買える計算です。
これをまともに同じ土俵にあげているのです。
本当は金額ではなく、最終的に手に入る物やサービスなんです。
とも説明できますが、やはり円安にしている金融関係者が機能していないのです。
その事実を書いた上で指摘するべき問題は
平均と多数の存在の差です。
平均は統計的な値ですが、それなりに国際比較されます。
多数を示す階層は確かに象徴的では有りますが、そんなの他の国では取り上げません。
と言うか取り上げられません。
何故なら欧州の若者の失業率は二桁です。
取り上げたらこれで一発アウトですから。
それにヨーロッパの貧困層の収入を計算してみたら日本とそんなに変わりません。
問題は多数が存在する層の家庭状況です。
独身者、高齢者、または世帯主でない配偶者ならその金額で生活出来るのかが鍵です。
出来ないのなら、それは本人の努力も必要ですが、社会環境としての支援も必要で更に最低賃金の向上は必須でしょう。