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祖父と伊予かすり

2019年06月04日 | 行事
6月3日は私の祖父、16代住職の命日で十三回忌の法事でした。
ちょうど衣替えなので、打敷も戸帳(とちょう)も夏仕様に替えました。
本願寺派では6月1日と10月1日に衣替えをします。



ご法事では親戚、親戚寺院方も集まってのお勤めでした。




定秀寺には、定秀寺の歴代住職の御影(ごえい。肖像画のこと)と、ご法名の掛け軸があります。
ご法事の時だけ出してきます。



まさに生き写しの肖像画です!






祖父は、古民具を集めて、郷土史のさまざまな研究をしていました。
そのなかでも『伊予かすり』の研究を熱心にしていました。

1973年には愛媛文化双書刊行会から『伊予絣』という本を出版しました。

久万ノ台にある「民芸伊予かすり会館」の開館の際には、当時の館長さんが伊予かすりのことを祖父にいろいろと尋ねに来られたそうです。
その時にうちにあった伊予かすりいくつかを譲り、かすり会館に展示して下さっていました。
 ※久万ノ台の「民芸伊予かすり会館」は2019年1月に閉館し、市中心部に移転しました。



先般には、伊予かすりを長年研究していたことで、愛媛県歴史文化博物館での特別展に展示して頂きました。(平成31年2月~4月)
 




「伊予絣の調査研究、資料収集の成果として名高い定秀寺コレクション」と紹介され、数多く展示していただきました。




(特別に写真撮影、掲載の許可を頂いております)





ピンぼけしてるのでわかりにくいですが、糸の段階で染めを工夫して図柄を作り出していきます。
手間がかかり、技術も必要な絣というものは本当にすごいと思いました。
日本三大絣のひとつである「伊予かすり」ですが、その中でも伊予かすりは広く一般民衆に普及されたそうです。


祖父の長年の研究と資料収集が、そしてそれを引き継ぎ遺し伝えてくれた父の功績が、こういう形で紹介されたことを本当にありがたく思います。

お浄土で仏さまと成られた祖父の思い出を振り返りながら、家族、親戚の皆さんとともに過ごすことができた十三回忌のご法事でした。

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