rftgyふじこlp:今は反芻している…JP1NOM

のんべんだらりと生きてしまいましたよ。

ノーベル賞の裏側

2008年10月10日 08時55分36秒 | 科学・技術
日本にノーベル賞が来た理由
幻の物理学賞と坂田昌一・戸塚洋二の死


『日本の報道は「日本人」が4人受賞と大はしゃぎですが、ノーベル財団の公式ホームページでは、米国籍の南部先生は米国人としています。同じく化学賞も、ノーベル財団のホームページで下村さんは「日本国籍」となっていますが、所属と学術業績についてはUSAとなっています。』

昨晩のNHKのニュースショウでようやく「頭脳流出」について指摘するコメントが出ましたが、遅すぎですね。

さて、リンク先の記事ではなぜ益川先生が「嬉しくない」と語ったのか、ニュートリノ振動にまつわるノーベル財団の失態、中国の女性科学者に対する差別的扱いなどを含め、ノーベル賞の裏側、限界などについて記されていて実に興味深い。

そして日本の県境環境の劣悪さを告発する内容となっていると思う。

『日本の学術界が喜ぶのは、微妙に筋がずれています。元来は日本の環境に問題があって頭脳流出した物理の南部先生であり、化学の下山教授だった事実がどこかに行ってしまうからです。』

『女性の呉を排除したことは、「アジア人女性科学者への授賞は時期尚早」という白人中心主義の民族差別、女性差別として、国際的に大変な非難が巻き起こりました。』

『今年のノーベル物理学賞が日本に来た最大の理由は、昨年までに戸塚洋二さんにノーベル物理学賞を授与しそこね、巨大な学術予算も投入して得られた「ニュートリノ振動の観測=ニュートリノ質量の存在確認」という大成果に、結局ノーベル賞が出せなかったことに対する、強烈な批判と様々なロビィ活動があって実現したものと考えるべきでしょう。』

戸塚、坂田、牧といった先生方の研究成果、ニュートリノ分野では純国産の画期的なものだったのに、日本では取り上げられないし、ノーベル財団も表彰する機会を失ってしまった。

『なぜ人々は日本から頭脳流出せざるを得なかったのか、そういう観点はノーベル賞お祭り報道の中で全く顔を出しません』

これが国内的には一番問題なんだよね。



さて、ノーベル賞がどれほどのモノかよく解らない、と書きましたが、ノーベル賞ってのは結局「欧州(欧米)にとってどれほどの価値があるモノか?」という審査基準だからということもありました。それに「日本生まれではあるけれどアメリカ人」とか、事実上アメリカ人とか、そういう先生方がいるということもあります。

つまりノーベル賞自体の選考基準が(科学がそうであるように)ある価値観に基づくものであり、国内的には研究環境の劣悪さを伺わせるものであり、外国で評価されないと評価されないという馬鹿げた価値観を持っているので、簡単には喜べないのです。

もっと多くの日本人研究者、日本出身の研究者が表彰されて良いんだということがこの記事からハッキリしました。でも「科学や文化は欧米のもの」という価値観がある限り、アジアの研究者はあまり取り上げられないでしょう。

かつてホンダがF1を制していた頃、ルールを変えてまで「F1はヨーロッパのもの」ということにしようとしました。ノーベル賞もF1も根底には同じ流れがあるのです。

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