夕暮れどきのさんぽ
初めての場所なので
来た道を戻ってアメリカ坂へでようかと思ったけれど
暗い公園はちょっとコワイかなぁって
ふたつめの丘から S字の坂道おりたところで
住宅街だぁれも歩いていないし どっちに進もうかなぁて
そんなときに 後ろから 声がして
どこへ帰るのって
近所のおばぁちゃん登場してくれて
住宅街を走る山手方面のバス停まで連れていってくれて
次の時間まで 待てそうもないので
大きな通りにでる道まで 連れて行ってくれて
ようやく階段をのぼる前の道まで
ここまで てくてく 見知らぬおばぁちゃんと あれこれ話しながら
辺りはすっかり夕闇
坂の上で じゃ元気でねってさよならして
夕闇な坂道てくてく 下って 振り返ったら 夕闇に小さく見えるおばぁちゃんの姿
声が届きそうにもない距離だから 大きく手をふって
さらに てくてく また手をふって
もう一回振り返ったら 夕闇の中に 手をふるおばぁちゃん
坂道カーブしたから おばぁちゃん見えなくなって
もう帰ったかなぁって
パープルの厚いカーディガンに 腰ひも結んで
首には 小さなハンカチ巻いて
両手を後ろに組んで
初めてのアメリカ坂
次回は お日様がいる時間に
83歳の可愛いおばぁちゃん思い出しながら
アメリカ坂てくてくのぼろうかな